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2011 年度 実績報告書

2次元複素双曲三角群の離散性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22540212
研究機関岡山理科大学

研究代表者

神谷 茂保  岡山理科大学, 工学部, 教授 (80122381)

研究分担者 山崎 正之  岡山理科大学, 理学部, 教授 (70174646)
村上 悟  岡山理科大学, 理学部, 教授 (40123963)
キーワード離散群 / 複素双曲空間 / 複素双曲三角群 / Jorgensenの不等式
研究概要

離散群の研究において離散性条件、離散群の例を見つけ出すことは重要である。2次元複素双曲空間に作用する等長変換群PU(1,2;C)の部分群のうち特に3つの複素鏡映写像により生成される複素双曲三角群をしらべた。実総局空間に作用する三角群についてはよく知られている。実双曲三角群は双曲三角形のつくる内角によりこの群は決定されるが複素双曲三角群の場合には内角だけでは三角群を決定することはできず自由度がある二つの「辺」の交角がπ/p,π/q,π/rとなる複素双曲三角形のそれぞれの「辺」複素鏡映写像から生成されるPU(1,2;C)の部分群を(p,q,r)型の複素双曲三角群と言う。(p,q,r)型の複素双曲三角群は(共役をのぞいて)1-パラメータの族をなすことが分かる。特別に決めた元の位数kを決めるごとにこのパラメータの値が一つ対応する。この群を(p,q,r;k)型の複素双曲三角群という。
特に(n,n,∞;k)型の群について詳しく研究した。PU(1,2;C)の楕円型の元に関するJorgensenの不等式の複素双曲版を作りそれを用いてnが22以上のときは全て離散的ではないことを示した。またConway-Jonesのディオファンタス方程式に関する結果を用いていくつかの群が離散的なことを示した。離散性を示すには代数的な方法と基本領域を構成する方法が考えられるが2次元複素双曲空間では「辺」に相当するものが非常に複雑なため組合せ的な方法により基本領域の候補をつくりそれが基本領域になることを示すことになるが今のところ特別な場合以外は良い方法が見つかっていないがいくつかの例については調べることができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

非離散性を判定する方法の精密化のための計算が複雑すぎて計算に困難をきたしていること。Gauss和をConway-Jonesの結果の代わりに用いるには複雑すぎること。基本領域の候補を見出すのがかなり複雑であることなどが理由である。

今後の研究の推進方策

既知の群の組合せ的な方法による基本領域の構成法を調べなおす。近接分野の研究方法の検討などのため今まで以上に研究討論をおこなう予定である。Allcockらのような「代数幾何的」な方法の検討も必要になることも予想されるのでその分野の研究者との研究討論も行っていく。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 2011

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Complex hyperbolic triangle groups of type (n, n, ∞;k)2012

    • 著者名/発表者名
      神谷茂保
    • 学会等名
      松江複素解析セミナー
    • 発表場所
      島根大学
    • 年月日
      2012-02-23
  • [学会発表] Complex hyperbolic triangle groups2011

    • 著者名/発表者名
      神谷茂保
    • 学会等名
      Analysis and Geometry of Discrete Groups and Hyperbolic Spaces
    • 発表場所
      京都大学数理解析研究所
    • 年月日
      2011-12-15

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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