昨年報告した22年度の研究実績に加え、 23年12月にフランス・韓国・日本から研究者を招聘し国際研究集会"Microlocal Analysis and Related Topics"を主催した。この研究集会では超局所解析と逆問題に関して研究発表及び討論を行い、研究交流と協働による新たな研究課題の創出を促進した。 また、この研究集会に関連する研究連絡・打ち合わせを行い、超局所的手法を用いた非破壊検査における解の性質の解明や、内部に高い特異性を含む状態の非破壊検査による復元など、超局所解析を用いた逆問題に関する新たな研究課題創出に努めた。 Radon変換の実用への応用の一つとして、鋳巣の非破壊検査について研究しているが、この問題については拡散方程式における逆問題に用いられる手法が有用ではないかという新たな研究課題を創出し、これについても研究している。 超局所解析そのものの研究も進んでおり、超関数の構造と一意接続性について研究成果をまとめると共に、さらなる発展を目指している。
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