研究課題/領域番号 |
22540228
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
松野 好雅 山口大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (30190490)
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研究分担者 |
牧野 哲 山口大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (00131376)
増本 誠 山口大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (50173761)
柳 研二郎 山口大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (90108267)
岡田 真理 山口大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (40201389)
柳原 宏 山口大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (30200538)
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キーワード | 非線形波動方程式 / 厳密解法 / ソリトン / 漸近解析 / 初期値問題 |
研究概要 |
本年度は従来研究が進展していない完全可積分な非線形波動方程式の構造、とりわけ厳密解の構成や解の性質の究明に焦点を当てて研究を行った。具体的には、1)ジョセフソン接合の電気力学を記述するモデル方程式、2)一般化されたsine-Gordon方程式、3)多成分の結合型ソリトン方程式等である。1)は非局所的な積分核を散逸項とするユニークな非線形方程式であるが、これの周期解を構成し、解の性質を議論した。また、解の長波長極限についても検討した。2)は最近提案された可積分方程式であり、逆散乱法による定式化はなされておらず、具体的な解についても知られていない。ここでは一連の非線形変換によりこの方程式を双一次方程式に変換し、これの多重ソリトン解を構成した。特に興味のあるブリーザー解についてはその性質を詳細に調べた。なお、この方程式にはここで取り扱ったものとは異なる分散性を有するものが知られており、これについてはすでに論文(Y.Matsuno,A direct method for solving the generalized sine-Gordon equation, J.Phys. A : Math.Theor. 43 (2010) 105204 (28pp))において研究成果を公表した。内容は微分幾何学の可積分な曲面論とも関連しており、この分野の研究の発展に寄与することが期待される。3)は進行中の研究であり、短パルス方程式と呼ばれている光ファイバー中の非線形波動伝播を記述する方程式の多成分化を目指すものである。一つの可積分な結合型方程式を提案し、これの解の構成にごく最近成功した。特に、パフィアンをタウ関数とする多重ソリトン解のパラメータ表示を得た。さらに興味のある2成分系については解の性質を詳細に調べた。その内容については近々公表予定である。
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