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2011 年度 実績報告書

量子群の1の冪根における表現とその結び目などへの応用

研究課題

研究課題/領域番号 22540236
研究機関早稲田大学

研究代表者

村上 順  早稲田大学, 理工学術院, 教授 (90157751)

キーワード結び目 / 量子群 / 射影加群 / 双曲構造 / 体積 / 量子不変量
研究概要

量子群の1の冪根における最高ウェイト表現とその結び目や3次元多様体の不変量への応用について研究を遊めた.量子群の1の冪根における最高ウェイト表現に対し,そのテンソル籍の分解の様子をあらわすクレブシューゴルダン係数と呼ばれるものを求め,これを用いて,最高ウェイト表現に関する量子6j記号と呼ばれるものを求めることができた.この量子6j記号を用いて,結び目のカラードアレキサンダー多項式を,面模型と呼ばれる方法で記述することができ,さらには,空間グラフの不変量に一般化することができた.
一方,量子不変量に関する体積予想から.量子6j記号と四面体の体積との関係が期待されている.さらに,一般の多面体についても,その不変量と多面体の体積との関係が期待されている.このことを念頭に置いて,一般化された双曲四面体の体積についての体積公式をアレキサンダー・コルパコフとの共同研究で得ることができた.
また,ハンドル体結び目に関する量子不変量についても研究を進め,空間グラフの埋め込みに関する横田不変量を用いて,ハンドル体結び目に関する量子不変量を構成することができた,この量子不変量は,量子群の通常の既約表現を用いて構成されているが,1の冪根における最高ウェイト表現に関しても同様の構成が可能であると考えている.また,結び目の体積予想に対応するハンドル体結び目の体積予想があると考えているが,具体的には今後明らかにしていきたい.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

一般化された双曲四面体の体積公式や,ハンドル体結び目の量子不変量など,予想を超える成果を得たため

今後の研究の推進方策

さらにこの研究を進めることで,一般化された四面体の体積公式を多面体の体積公式に拡張し,また,ハンドル体結び目の量子不変量についてもさらに考察を加えることで,結び目の量子不変量の体積予想の証明に少しでも近づくよう研究を進める.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] The volume formulas for a spherical tetrahedron2012

    • 著者名/発表者名
      Jun Murakami
    • 雑誌名

      Proc.Amer.Math.Soc.

      巻: (掲載決定)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] On SL(2, C) quantum 6j-symbol and its relation to the hyperbolic volume2012

    • 著者名/発表者名
      Francesco Costantino, Jun Murakami
    • 雑誌名

      Quantum Topology

      巻: (掲載決定)

    • 査読あり
  • [学会発表] 3次元球面内の四面体の体積公式2011

    • 著者名/発表者名
      村上順
    • 学会等名
      日本数学会秋期総合分科会
    • 発表場所
      信州大学
    • 年月日
      2011-09-30

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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