1. 毛細管圧を加味した、2相流体の進行波を構成した。相空間の境界で2次の退化があるので、通常の進行波の形状とは異なるが、イタリアで情報収集を行った結果、同様の研究がすでに行われていることが判明した。 2. 多孔性媒質における多相流体現象の解析で得られた知見をもとに、電磁衝撃波管において、発生するプラズマを伴った電離気体の運動方程式の解析を行った。流体現象モデルは:単原子気体が電離したとして、電離度αも未知関数として、通常の単原子気体運動方程式+熱力学の第2法則にSahaの電離法則を加えたものである。得られた結果は:(1) 熱力学の第2法則とSahaの電離法則に適合する、(物理的)エントロピー関数を構成した、(2) 運動方程式は双曲型となるが、真性非線形性(凸性)を持たない領域を持つ、(3) 電離度が0および1に近づくときの、Hugoniot 曲線の漸近形を求めた、(3) Hugoniot 曲線上で、絶対温度が電離度の真に増加関数になることを証明した、(4) 電離度が初期電離度より大きな領域におけるHugoniot 曲線において、圧力が電離度の真に増加関数となり、比体積が電離度の真に減少関数となることを示した、(5) 特性方向場の積分曲線を決定した、(6) 高温度極限を考察し、a. 電離度がRiemann 不変量となり、特性方向場の積分曲線は、電離度が一定の曲線としてあわされる、b. Hugoniot 曲線上でエントロピーは電離度の真に増加関数となる、c. 擬エントロピー関数を用いれば、Hugoinio 曲線は polytropic 気体と同様な表現式を持つ。
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