• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

中性子星磁気圏における粒子加速理論の新展開

研究課題

研究課題/領域番号 22540244
研究機関山形大学

研究代表者

柴田 晋平  山形大学, 理学部, 教授 (90187401)

キーワード宇宙物理学 / 高エネルギー天文学 / プラズマ物理学 / パルサー
研究概要

ガンマ線宇宙望遠鏡フェルミの成功によって、新しい観測事実の集積が急速に起こり、関連した多波長観測を加えて、新しい時代が始まろうとしている。そんな中で、本研究では、フェルミ時代の中性子星磁気圏理論の構築を目指す。
今年度は回転駆動型パルサーの加速現場の3次元構造を観測と理論を精密にすり合わせ実証しながら解明することをめざして、第一原理からのシミュレーションによってパルサー粒子加速領域の位置の特定を目指した。結果として、スロットギャップの位置が従来とは違っていること、新しいDead Zoneを発見した。
さらに、謎の天体とされるマグネターとパルサーの中間天体が見つかって来たことを踏まえ、マグネターにおける粒子加速の解明もターゲットとし、中性子星および関連天体磁気圏理論全体へ成果の波及を図る。
今年度は、マグネターからの放射は強い伝播効果を受けており、そのなかでも光子分裂が重要になるモデルを提唱した。また、回転駆動型パルサーでありながらマグネター様の活動を示す天体の探査を行った。特にすざく衛星によるPSR JO726-2612の観測を実施し、これもまた伝播パルサーでありながらマグネター活動をする天体であることを突き止めた。これは、今後マグネターの起源を探るうえで重要な発見となるだろう。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

予定されていたパルサーの粒子シミュレーションが実施され、新しい知見を得(粒子加速の新しい場所を発見)、博士の学位論文を出せた。
あたらしい、パルサーでありながらマグネターの活動を示す天体を発見した。

今後の研究の推進方策

ガンマ線パルスの波形から構造を導くアルゴリズムは難しく完成を見ていない。この一年の数値実験で解決の予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] A Particle Simulation for Axisymmetric Pulsar Magnetosphere : II the case of diple field2011

    • 著者名/発表者名
      Wada, T., Shibata, S.
    • 雑誌名

      Mon.Not.R.astr.Soc.

      巻: 418 ページ: 612-624

    • DOI

      10.111/3.1365-2966.2011.19510.x

    • 査読あり
  • [学会発表] パルサー磁気圏研究最前線2012

    • 著者名/発表者名
      柴田晋平
    • 学会等名
      日本天文学会
    • 発表場所
      龍谷大学(招待講演)
    • 年月日
      2012-03-20
  • [学会発表] パルサーとマグネターの境目とX線スペクトルの形成2011

    • 著者名/発表者名
      柴田晋平
    • 学会等名
      高エネルギー宇宙物理研究会
    • 発表場所
      大阪大学
    • 年月日
      2011-12-16
  • [学会発表] マグネターの放射モデル:すざくの観測と光子分裂2011

    • 著者名/発表者名
      柴田晋平
    • 学会等名
      日本天文学会
    • 発表場所
      鹿児島大学
    • 年月日
      2011-09-19

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi