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2011 年度 実績報告書

気球実験による、かに星雲と白鳥座CygX-1からの軟ガンマ線偏光測定

研究課題

研究課題/領域番号 22540245
研究機関東京大学

研究代表者

釜江 常好  東京大学, 大学院理学系研究科, 名誉教授 (90011618)

キーワード気球実験 / 軟ガンマ線偏光検出器 / かに星雲 / 白鳥座 / ブラックホール
研究概要

PoGOLite気球実験は、平成22年(2010年)に1-2日間スウェーデン北部のキルナ市郊外にある、スウェーデン宇宙公社のESRANGE基地から打ち上げる予定であった。しかし我々が使う予定だったアメリカ製の気球が、同年4月にNASAが行ったオーストラリアでの放球で破裂したため、その原因究明が終わるまで延期することとなった。翌年冬には、気球自体には問題がないことが判明し、平成23年7月7日に、PoGOLiteは初めて打ち上げられた。残念ながら、打ち上げ直後にヘリウムガスの漏れが発生したため、急遽実験を中止した。北スウェーデンでは、グリーンランドから北カナダに向けたフライトができるのは(風向きと地上の天候)7月末まで出あるため、放球は再度次年度まで延期せざるを得なくなった。この時点で残っていた交付金を次年度に持ち越す手続きを取った。
日本側は、検出器の信号処理系の回路、中性子モニターを担当し、現地での実験準備には、日本から高橋弘充が5月から、釜江が6月初めからスウェーデンで作業に参加した。そして準備が整い、天候が改善した7月7日早朝に放球された。準備段階で、最終チェックとして放射線源を使って偏光度を測定し、水野が広島大学で準備したGeant4ベースのシミュレーションプログラムと比較し、検出器が設計どおりに稼動していることを確認した。残念ながら実験は中止となったが、高度35kmに達した10分程度の間に観測装置と方向制御が設計どおりに稼動することができた意義は大きい。また商業通信衛星イリジウムを使ってのデータ取得と制御データ送付にも成功した。データもわずかながら取得でき、解析することで、中性子バックグランドの大きさを知ることができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

気球に漏れが発生したため、実験を中止せざるを得なくなった。その結果、この時点で1年の遅れとなってしまった。

今後の研究の推進方策

平成23年度末の時点では、放球は次年度まで延期せざるを得なくなった。この時点で未使用の補助金を次年度に繰り越し、平成24年度の実験に備えることとした。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 硬X線偏光検出器 PoGOLite 気球実験の現状と今後2012

    • 著者名/発表者名
      高橋弘充、河野貴文、釜江常好 他
    • 学会等名
      宇宙科学シンポジウム
    • 発表場所
      宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所(神奈川県)
    • 年月日
      20120105-20120107

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公開日: 2014-07-24  

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