本年度は英文論文2編、国際会議他5件の発表を行った。主な成果の1つは、私の新星風理論をうらづける、新星風が起こらない場合(PU Val)の解析を詳しく行なったことである。これにより、新星風理論を広くIa型超新星へ応用する足がかりができた。次はIa型超新星を起こす天体がどのくらい強くX線を出しているかを調べたもので、観測値をきれいに説明できるため、SD説の強いうらづけになったといえる。本研究のテーマとの関連では、おそい新星とよばれるタイプへの理解が、新星風が起こるかおこらないかとの関係で説明できることがわかり。これで最もはやい新星からおそい新星まで、統一的に理解できるようになった。また新星風りろんの応用であるIa型超新星の親天体のモデルが理論的サポートを得たことである。
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