研究概要 |
我々は超対称性の格子上での定式化を目指して研究を続けてきた。これまでリンク・アプローチという定式化を提案しその後最近ダブラー・アプローチを提案した。 Species Doublers as Super Multiplets in Lattice Supersymmetry: Chiral Conditions of Wess-Zumino Model for D=N=2, A.D'Adda, I.Kanamori, N.Kawamoto, J.Saito: JHEP 1203 (2012) 043. Species Doublers as Super Multiplets in Lattice Supersymmetry: Exact Supersymmetry with Interactions for D=1 N=2, A.D'Adda, A.Feo, I.Kanamori, N.Kawamoto, J.Saito: JHEP 1009 (2010) 059. この定式化は超対称性を格子上で厳密に実現する新しい定式化であるが、非局所性を持っている。そこでこれら非局所性が、はたして量子論的及び数値的に困った問題を起こさないか調べてきた。その結果、ワード・高橋恒等式を2ループ・レベルまで調べ超対称性が量子論的に保たれている事を示した。この成果は2012年オーストラリア・ケアンズの格子国際会議で報告した。その後非摂動的にも超対称性が保証されるかを数値的に調べるため1次元、2次元のベス・ズミノ模型に対して数値計算を行い非局所性も含め上手くいっていることを確かめた。現在上記の2点に関して論文作成中である。
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