目標は超対称性を格子上で厳密に実現する定式化を見出しその背後に隠れた新たな定式化を発見し、物質場の入った格子重力の定式化の模索に有った。格子超対称性の二つの困難:(1)差分のライプニッツ則の破れ、(2)格子カイラルフェルミオンのコピー。この困難を解決する為に、それぞれを解決する(1)リンク・アプローチと(2)スーパーダブラー・アプローチを提唱した。前者は非可換性を持つ場の理論に、後者は非局所的な場の理論で一般には結合則を破る定式化に成っており超対称ゲージ理論に拡張できないが、結合則を回復する定式化も発見し、現在我々の厳密な格子超対称性の定式化に対する総括をまとめている。
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