本研究の目的は、弱く束縛している中性子過剰核における核子間対相関の解明であった。これに関し、主として以下の研究成果を得た。1) ドリップ線を越えた非束縛原子核の2陽子放出崩壊及び2中性子放出崩壊は対相関を強く反映し、従って、放出2核子の角度相関等から双核子相関の情報を得ることができることを指摘した、2) 中高エネルギーにおける不安定核の反応断面積の偶奇性が対相関に密接に関連する反ハロー効果の現れであることを明らかにした、3) クーロン障壁近傍のエネルギーにおける重イオン核融合反応に対して多核子移行反応を考慮した新たな模型を構築した。
|