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2010 年度 実績報告書

次世代加速器を用いた新相互作用の最適観測量解析

研究課題

研究課題/領域番号 22540284
研究種目

基盤研究(C)

研究機関徳島大学

研究代表者

日置 善郎  徳島大学, 大学院・ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部, 教授 (90173129)

研究分担者 大熊 一正  福井工業大学, 工学部, 准教授 (80367507)
キーワード新相互作用 / トップクォーク / LHC / ILC
研究概要

本研究の目的は,陽子陽子衝突型加速器であるLHCなどの超高エネルギー加速器において,トップクォーク対生成などの断面積を,特定の模型に依存しない最も一般的な形で計算し,非標準相互作用の存在可能性を探ることである.
我々は,「標準模型の背後にはAというエネルギースケールで特徴付けられる基本理論が存在し,A以下の世界はSU(3)×SU(2)×U(1)という対称性に従う有効相互作用で記述される」という枠組み採用して,そこで導かれる非標準トップ-グルオン結合を含めてトップ対生成断面積を解析的な形で求め,さらにそれに基づいてトップの半レプトン崩壊で生まれる荷電レプトンの運動量分布を与える解析的な式を導出した.これをまとめたのが雑誌論文1である.現在は,そこで得られた結果を用いて具体的なエネルギー分布・角分布・横運動量分布など実際の実験で測定される量を調べている(結果は近々英文論文にまとめる予定).
雑誌論文1を完成した直後にLHCから最初のトップ対生成全断面積のデータが公表された.そこで,このデータを昨年度行った解析に適用したところ,陽子反陽子衝突型加速器(Tevatron)から得られていた非標準トップ-グルオン結合への制限に比べ遥かに強い制限が新たに得られることがわかった.その結果をまとめたのが雑誌論文2である.我々は昨年の解析との関係および掲載までの時間短縮を考え,タイトルを「Addendum to…」としたが,内容的には独立した論文としてのレベルが十分にあると考えている.事実,世界最大のアーカイブであるlanl. arXiv.orgにおいて,審査の上で独立した論文としての登録が認められた(arXiv : 1011. 2655).

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] Addendum to : Search for anomalous top-gluon couplings at LHC revisited2011

    • 著者名/発表者名
      日置善郎, 大熊一正
    • 雑誌名

      The European Physical Journal C

      巻: 71 ページ: 1535-1-1535-2

    • 査読あり
  • [雑誌論文] パートン衝突でのトップクォーク対生成・崩壊における終状態レプトン運動量分布と非標準トップ相互作用2010

    • 著者名/発表者名
      日置善郎, 大熊一正
    • 雑誌名

      徳島大学総合科学部紀要自然科学研究

      巻: 24 ページ: 33-46

    • 査読あり
  • [学会発表] ハドロン衝突におけるトップの半レプトン崩壊と非標準相互作用2010

    • 著者名/発表者名
      大熊一正, 日置善郎
    • 学会等名
      日本物理学会2010秋季大会
    • 発表場所
      九州工業大学
    • 年月日
      2010-09-11
  • [備考] 雑誌論文1(邦文論文)は下記サイトにおいて公開されている

    • URL

      http://web.ias.tokushima-u.ac.jp/bulletin/pdf/vol24-6.pdf

  • [備考] 雑誌論文2(英文論文)は下記サイトにおいて(同じ内容のプレプリントが)公開されている

    • URL

      http://arxiv.org/PS_cache/arxiv/pdf/1011/1011.2655v2.pdf

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公開日: 2012-07-19  

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