研究概要 |
光ファイバーを用いた高精度同期技術を確立するために、本年度は高精度同期回路の要素開発を主に行った。産業総合研究所で素子の評価を行い、試作機の製作を行った。今回、評価を行ったのはファイバーストレッチャーというデバイスを用いた制御方式であり、このデバイスは最近レーザー実験で良く用いられるようになったことから入手が容易であり、再現性も良いことが知られている。また、E/0,0/Eに関しても時間安定度を測定し、十分,目的に使用出来ることを確認した。各デバイスの温度を安定化させることが最終到達の精度を決定する上で重要であることが判明し、温度安定化するためにペルチェ素子を用いた温度安定化装置を製作し、0.1℃以下の温度安定化を実現した。この値は通常市販されている恒温槽よりはるかに良い値であり、高精度化に大きく寄与するものと思われる。 基本動作を確認した後、高エネルギー加速器研究機構、電子・陽電子制御棟から蓄積リング南制御棟までの往復500mの温度安定化光ファイバーを用いて評価試験を行った。その結果、短時間(1時間)で40x10^<-15>秒、長時間(3日間)で100x10^<-15>秒の精度を計測した。
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