研究課題/領域番号 |
22540322
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研究機関 | 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構 |
研究代表者 |
吉村 浩司 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 准教授 (50272464)
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研究分担者 |
山本 明 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 超伝導低温工学センター, 教授 (30113418)
長谷川 雅也 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教 (60435617)
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キーワード | 長時間気球観測 / 宇宙線 / 反重陽子 / 反ヘリウム / 太陽活動 / 初期宇宙 / 物質・反物質非対称 / 暗黒物質 |
研究概要 |
本年度は、BESS-Polar IIのデータを用いて反重陽子・反ヘリウムを探索するのに必要な測定器性能を得るための測定器の較正を行った。 1)中央飛跡検出器と高電圧電源、モニタの検証 回収した中央飛跡検出器と高電圧電源、モニタ回路を接続して、実際に高電圧をかけてフライト中の問題が再現するかを検証したところ、高電圧は所定の電圧まで安定してかかり、電流も正常な値を示し、フライト中の問題の再現はできなかった。現在、それぞれの個別でのテストを行い、問題の再現性を調べている。 2)超伝導ソレノイドの復元およびテスト 回収する際に、2つの部分に分けられた超伝導ソレノイドおよびクライオスタットの再組み立ててを行った。作業後に冷却および定格励磁を行い、問題のないことを確かめた。 3)中央飛跡検出器の較正 得られた(時間変動する)電場計算を元にして、フライト中のデータを用いた較正を行い、ドリフトパラメータを精度よく求めて、運動量分解能の最適化を図った。同時に中央飛跡検出器で測定されるエネルギー損失dE/dXに関しても、時間変化に応じた較正を行い精度を向上させた。 4)測定器全体の較正 中央飛跡検出器の較正により改善した運動量測定をもとに、その他の測定器(飛行時間測定用ホドスコープ、エアロジェルチェレンコフカウンター)の較正も行い、測定器性能の向上を図った。
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