研究課題
基盤研究(C)
粒の密な集合体(粒状体)は巨視的には連続媒質とみなせるが,媒質の境界付近は個々の粒子が識別できる微視的な世界である.本研究課題では,そうしたマクロとミクロの世界をつなぐ中間領域の物理学を構築することを目的とした.これまでに,例えば乾燥した粒状体を鉛直に加振した場合に,粒の層数(微視量)が3を超えると弾性体や流体に類似した集団運動が発生し得るが,その挙動は層厚という巨視量で特徴づけられること,領域内では固体相と流体相が時空間的に変動することなどを明らかにした.また,粒状体中の流れでは,粒の移動が流れを変え,粒のわずかな不均一分布も拡大されて土砂崩れのような巨視的な変化をもたらす可能性が示された.
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