研究課題/領域番号 |
22540391
|
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
西森 拓 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50237749)
|
研究分担者 |
中田 聡 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50217741)
粟津 暁紀 広島大学, 大学院・理学研究科, 助教 (00448234)
末松 信彦 広島大学, 大学院・理学研究科, 研究員 (80542274)
秋野 順治 京都工芸繊維大学, 大学院・工芸科学研究科, 准教授 (40414875)
|
キーワード | アリの集団採餌 / 樟脳舟の集団運動 / 非一様ノイズ / 確率共鳴 |
研究概要 |
--1.アリの集団のダイナミクス-- アリの集団採餌行動に関して実験系を構築した。これによって、特徴的な採餌行動のデータを得た。とくに、フェロモンの濃度分布二化学情報と、太陽の偏光角や景色=光情報という、2種類の位置情報が提示された場合のアリの行動を定量的に分析するため、長時間ビデオ撮影と画像解析の組み合わせによるデータ採取・記録・分析方法の開発をすすめた。その結果、2種類の位置情報間の不一致度に応じて、優先的に選択される情報が入れ替わることがわかった。すなわち、不一致度が大きいときは主に視覚情報に依存,不一致度が小さいときには主に化学情報に依存することがわかった。これらの結果は査読付きの会議録や、生物物理学会で招待講演として発表された。 --2.樟脳船およびその他の集団運動-- 微小な樟脳片をプラスティック片の方面にとりつけた'樟脳舟'は、樟脳片側を下にして水に浮かべることにより,(樟脳の一部が水に溶け出し)水面に表面張力の勾配を誘起し,自律的に駆動することが知られている.本年度の研究では、樟脳舟の小数の運動に閏する牛行研究に基づき、自律的に運動する多数粒子系の集団運動の研究をすすあ.円環状め経路では樟脳舟密度に依存して従来の交通流の研究で知られる渋滞-非渋滞転移が発生するととを見いだした。結果は欧文論文雑誌で発表された。 --3.その他-- 素子毎に異なる大きさのノイズを付加した場合、2素子系の確率共鳴現象の共鳴度が向上することを計算機実験でシステマティックに示し、簡単な解析でその機構を説明した。
|