研究課題/領域番号 |
22540391
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
西森 拓 広島大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (50237749)
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研究分担者 |
粟津 暁紀 広島大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (00448234)
秋野 順治 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 准教授 (40414875)
中田 聡 広島大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (50217741)
末松 信彦 明治大学, 先端数理科学研究科, 講師 (80542274)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 集団運動 / 自己駆動粒子系 / ゆらぎ / アリ / 樟脳ボート |
研究概要 |
前年度までの研究成果を基に、自己駆動する粒子系の集団運動について、実験・理論の両面から研究をおし進めた。特に、樟脳ボートやアリの集団運動において、外界の変動や構成要素の多様性が果たす役割に注目し、その背後にある機構を考察した。同時に、複雑で非定常な運動をともなう実験から再現性・定量性のあるデータを採取し分析する手法や、数理模型と実験・観察データとの連携の方法論を提案した。具体的には以下の内容の研究を行った。 --1.アリの集団のダイナミクス-- アリの集団採餌行動に関して、昆虫の行動分析の専門家である分担研究者(秋野)と協力し、実験事実に密着した理論解析を行った (西森・粟津)。とくに、走光性と走化性の2つの走性の組み合わせに基づくアリの行動を定量的に分析してきたこれまでの成果をふまえて、複雑な生き物集団の運動を特徴づける、実験手法・画像解析手法・理論手法を総括し、その結果は学会講演や論文として外部に向かって公表した。 --2.樟脳船およびその他の集団運動― 微小な樟脳片をプラスティック片の下面にとりつけた「樟脳船」は、樟脳片側を下にして水に浮かべることにより,(樟脳の一部が水に溶け出し)水面に表面張力の勾配を誘起し,自律的に駆動することが知られている。昨年度までに、円環状の水路に浮かべたで多数の樟脳舟集団において、従来の交通流の研究で知られる渋滞-非渋滞転移が発生することやアリの採餌行動でも見られるクラスター形成が発生することを見いだし、本年度に数本の論文が出版された。さらに、前後のない対象樟脳ボートの集団運動に注目し、円環状水路において、渋滞-非渋滞転移の他に間欠運動を含んだ複雑な運動モードが存在することを見いだした。これらの研究も論文にまとめ国際学術誌に投稿中である。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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