研究課題/領域番号 |
22540398
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研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
松川 宏 青山学院大学, 理工学部, 教授 (20192750)
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研究分担者 |
川口 高明 東邦大学, 医学部, 教授 (10273913)
大槻 道夫 島根大学, 総合理工学研究科(研究院), 講師 (30456751)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 摩擦 / トライボロジー / 地震 |
研究概要 |
(1)介在物のある摩擦の研究 2つの物質間に潤滑剤などの介在物がある場合の摩擦は、ナノからマクロまで様々なスケールの舞台で現れ、スティック・スリップ現象など多様な振るまいを示す。地震は断層が起こすスリップであり摩擦現象のひとつであるが、断層にガウジと呼ばれる岩くずがあることが知られており、介在物のある摩擦系の一例となっている。この介在物を含む系の摩擦については既に多くの研究があるが、そのスリップの頻度分布については、地震の場合のように冪乗則に従う場合と、そうでない場合が報告されており、そのような違いの原因は明かではない。これらの問題を解明するため以下の研究を行った。 (i)粉体摩擦の実験的研究 介在物を含んだ摩擦現象のある側面は、固体表面間に粉体を挟んだ系でモデル化することが可能である。アルミナボールを粉体として用いた回転型の新たな実験装置による実験を進め、一回のスリップイベント後の振動と次のスリップイベントの分離に成功した。 (ii)理論的数値的研究 粉体の挙動を扱うモデルとして離散要素法モデルがある。これまでの研究により、スリップサイズの分布はある場合には冪乗則が現れること、さらにそこからのずれがスケーリングにのることを明らかにした。この研究についても一回のスリップイベント後の振動と次のスリップイベントの分離に成功し、また、粉体粒子のサイズ依存性を調べた。 (2)マクロ摩擦の理論的数値的研究 我々は、剪断された弾性体の振る舞いを2次元有限要素法および1次元有効モデルに基づき調べ、局所的な滑りの結果、局所的にはアモントンの法則に従う摩擦を有する弾性体も、全体としてはアモントンの法則からずれた振る舞いをすることを見いだした。この研究をすすめ、局所的な摩擦則の違い、粘弾性の振る舞いの違いは、定性的な結果を変えないことを明らかにした。 これらの成果を国内・国際会議で発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実験装置の不具合、一回のスリップイベントの定義の明確化などに時間を必要とし、達成できない計画があった。
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今後の研究の推進方策 |
実験装置の不具合は解消し、一回のスリップイベントの定義の明確化もできたので、これから実験、計算をさらに推し進めていく。
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