研究課題/領域番号 |
22540402
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
高岡 正憲 同志社大学, 理工学部, 教授 (20236186)
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研究分担者 |
毛利 英明 気象庁気象研究所, 物理気象研究部, 主任研究官 (10354490)
松本 剛 京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (20346076)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 流体 / 乱流 / シミュレーション / 風洞実験 / 確率過程 / 統計熱力学形式 |
研究概要 |
風洞実験の熱線風速計による時系列データの解析から、乱流運動エネルギーの2点相関関数を積分して得られた相関長を用いて長さスケールを規格化すると、大スケール変動だけでなく小スケール側のエネルギー散逸率など様々な統計則を、流れ場の種類に関係なく普遍的に記述できることを示した。相関長がエネルギー保有渦の平均径に対応していることが理由であると考えられる。 上記時系列データで観測された対数正規性の普遍性を検証するために、相関を持つ最もシンプルな系としてOrnstein-Uhlenbeck過程(OU過程)を引き続き詳しく調べた。数値データのサンプル数を1桁以上増やすことにより解析表現との高精度の比較検証ができた。風洞実験やOU過程で得られるのは1次元の時系列データである。乱流の空間的大スケールの揺らぎの統計を調べるために、Navier-Stokes方程式のLarge Eddy Simulation(LES)を行った。エネルギー保有域にある程度の正規性と自由度を持つ乱雑さがあると、空間1~3次元の各粗視化に於いても対数正規性が見られた。しかしながら、エネルギー保有域の乱雑さが不十分であると、我々のLESで可能な範囲では対数正規性を再現するのは難しくなった。3次元空間を扱うシミュレーションでは十分なスケール差がとれないので、空間2次元の弱乱流系である弾性薄板の波動乱流をシミュレーションした。その中で、小スケール側と大スケール側で異なるスケーリング則を持つ乱流が共存することを見出した。この結果は新たな研究テーマ(平成25年度からの科研費として申請)につながった。 以上の結果を論文として発表するとともに、国内・国際研究集会においても発表した。内1編はAsia Pasific Physics Newsletter誌のResearch Highlightsに選出された。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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