研究課題
本研究は、空間反転対称性が局所的に破れた物質群が示すガラス的物性の起源と機構を理論的側面から明らかにするために、研究代表者および分担者計2名により、4年計画のもとで研究を遂行したものであり、本年度はその最終年度にあたる。物質中のゲストイオンが有する対称性の破れに注目し、ガラス的物性発現に関する研究を展開した。本年度は、イオンの空間反転対称性が局所的に破れた系と破れていない系それぞれに対して、対称性が破れた場合にだけ、なぜ構造ガラスと同じような熱的諸性質を示すのかについての一般理論を展開した。空間反転対称性の破れの元となるイオンに対する局所的なポテンシャルの導入に加え、イオン間の長距離相互作用をも考慮した。その妥当性を光学分光および熱的測定などの実験結果と比較し検討した。局所ポテンシャルの重要性に関しての、直接的な実験検証のため、テラヘルツ(THz)振動数領域で発現する新規なモードについての分散曲線を計算し、非弾性中性子散乱の実験との比較検討を可能にした。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2013
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)
Physical Review B
巻: Vol. 87, No. 13 ページ: 134418-1-6(4)
J. Korean Phys. Soc.
巻: Vol. 63, ページ: pp.632-635
10.3938/jkps.63.632