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2012 年度 実績報告書

新しいベル型不等式と量子相関

研究課題

研究課題/領域番号 22540410
研究機関名古屋大学

研究代表者

谷村 省吾  名古屋大学, 情報科学研究科, 教授 (90273482)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード量子相関 / 量子測定理論 / 量子消去 / 超選択則
研究概要

量子論における相関と因果関係の構造を明らかにすることが本研究の目的であった。その当初の目的を達成するために、物理量の測定可能性の判定条件を明らかにする必要があることがわかったため、測定可能性を特徴付ける超選択則の研究を当該年度の研究計画にあげていた。その結果、測定過程の力学を通して、孤立保存則から超選択則を導くことに成功し、論文を発表した(素粒子論研究 電子版 掲載論文)この研究は、それまで物理的意味が不明だった超選択則の意義を明らかにし、測定可能な物理量のクラスを広げるためにはどうすればよいかという指針を与えるものであった。
また、量子系と古典系の相互関係は、古典系から量子系に向かう量子化という働きと、量子系から古典系に向かう創発・古典極限という働きがあることを明らかにした(数理科学)。
また、測定行為による量子状態の情報喪失(「量子消去」と呼ばれる)現象が量子測定理論から予測されていたが、この理論を応用して、軌道角運動量を持つ電子の干渉実験結果を正しく予測・解釈することに成功した。この成果を論文発表した(Hasegawa et al., Journal of the Physical Society of Japan)。これは、電子の軌道角運動量を制御するとともに、基本的な物理法則を検証した実験であった。
また、不確定性原理をめぐる最近の研究の動向について解説した(パリティ)。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Young's interference experiment with electron beams carrying orbital angular momentum2013

    • 著者名/発表者名
      Yuya Hasegawa
    • 雑誌名

      Journal of the Physical Society of Japan

      巻: 82 ページ: 033002

    • DOI

      10.7566/JPSJ.82.033002

    • 査読あり
  • [雑誌論文] ハイゼンベルクの不確定性関係と小澤の不等式の検証実験2013

    • 著者名/発表者名
      谷村省吾
    • 雑誌名

      パリティ

      巻: 28-01 ページ: 37-38

  • [雑誌論文] 測定理論から見た超選択則2013

    • 著者名/発表者名
      谷村省吾
    • 雑誌名

      素粒子論研究 電子版

      巻: 14 ページ: 1-16

  • [雑誌論文] 21世紀の量子論入門:第24回,新しい理論を求めて2012

    • 著者名/発表者名
      谷村省吾
    • 雑誌名

      理系への数学

      巻: 4 ページ: 65-71

  • [雑誌論文] 量子古典対応―量子化の技法,古典系創発の機構2012

    • 著者名/発表者名
      谷村省吾
    • 雑誌名

      数理科学

      巻: 50-4 ページ: 19-25

  • [学会発表] 光子の局在化問題2013

    • 著者名/発表者名
      谷村省吾
    • 学会等名
      第2回QUATUO研究会
    • 発表場所
      高知工科大学
    • 年月日
      20130105-20130106
  • [図書] Frontiers in Quantum Information Research2012

    • 著者名/発表者名
      Mikio Nakahara
    • 総ページ数
      336
    • 出版者
      World Scientific
  • [備考] 電子の基本的な性質がまた明らかに―らせん状の波面をもつ電子の物理的性質の解明―

    • URL

      http://www.nagoya-u.ac.jp/about-nu/public-relations/researchinfo/upload_images/20130130_esi.pdf

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公開日: 2014-07-24  

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