台湾西部の高速地殻変形帯にある観測井の選定を行った。花蓮県に配置された地下水観測井のなかから、海洋潮汐または地球潮汐に水位が応答する井戸を選んだ。この結果、花蓮県最北部にある新城観測点の井戸を観測実施候補として採用することにした。 高感度ラドン計の開発を行い、0.1Bq/m3の溶存ラドン濃度を測定できるようになった。この装置は、光電子増倍管を2本用いたコインシデントカウンティング法を採用しており、光電子増倍管の熱ノイズに起因するバックグラウンドを低減し多ために高感度化に成功したものである。 帯水層の透水係数を連続的に測定するシステムを構築した。溶存成分の分析のために地下水を採取することによって生じた水位の低下と、それに続く水位の回復挙動から帯水層の透水係数を求める方法を確立した。この方法により、1時間ごとの地下水のラドン濃度と透水係数の同時記録が可能になった。
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