研究課題
基盤研究(C)
本研究は、波浪ブイを用いた風波・うねりの観測結果を用いて、大気-海洋間の運動量交換過程に対する波浪の影響を評価することを目的とする。当初予定した2011年3月の調査航海が東日本大震災発生で中止となったため、代替として平成23-24年春季に望星丸(東海大学研究調査船)による本州南方海域での調査航海において、海洋混合層の乱流エネルギーと波浪の同時観測及び独自に試作した超音波風速計による大気乱流観測を行った。 これら観測航海では、外洋域における異なる気象・海象条件下における風浪・うねりの分離可能なエネルギ-特性が得られた。 これら天候に左右される限定的な条件下でのデータに加えて、京都大学防災研究所白浜海象観測所観測塔において波浪データを収集し、 風波に対して横方向からうねりが来る場合と風波のみの場合へ分離でき、風の海面摩擦係数に対するうねりの影響の知見が得られた。更に有義波高などの高次情報について現業波浪モデルとの間の整合性を確認した。一方、高精度海面フラックスデータとして、衛星データによる海面フラックスデータの整備と日射・長波放射の船上実測検証実験を継続的に進めた。マイクロ波放射計の海上風速観測値には、特定の向きの波浪と海上風向に対して系統的な誤差の生じる傾向が見られ、海上風データセットの整備に関して波浪情報を加えることでより高精度化できる可能性が見出された。
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Proc. ISOPE2013
巻: (in press)
Proceeding of Pan-Ocean Remote Sensing Confer ence2012
Proceeding of Pan-Ocean Remote Sensing Conference 2012
Proceeding of ISRS 2011
第10回地球システム・地球進化ニューイヤースクール、レクチャーノート
ページ: 11-20
第四紀研究「地学教育」
巻: 別冊号 ページ: 159-168
Proceeding of Techno-Ocean 2010