• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2012 年度 実績報告書

縞状堆積物を用いた浮遊性海生珪藻類の進化過程の高分解能解析

研究課題

研究課題/領域番号 22540482
研究機関独立行政法人産業技術総合研究所

研究代表者

柳沢 幸夫  独立行政法人産業技術総合研究所, 地質情報研究部門, 上級主任研究員 (10358210)

研究分担者 渡辺 真人  独立行政法人産業技術総合研究所, 地質標本館, グループ長 (70358381)
研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード層位・古生物学 / 地質学 / 進化 / 系統進化 / 海洋生態
研究概要

本研究は、浮遊性海生珪藻類の進化過程(進化的出現・進化的絶滅現象)を、縞状堆積物の特性を生かして高時間分解能で解析し、進化の「瞬間」を捉え、そこでいかなる現象が起こったかを明らかにすることである。これまでの研究によって佐渡島の中新統中山層中においてDenticulopsis katayamaeの絶滅層準を見いだした.しかし,この層準は,部分的に生物優乱作用を受けた縞状堆積物から強く生物優乱作用を受けて無層理となった部分の境界部分に存在しており、絶滅に至る過程を縞1枚ごとに精密に追求することはできなかった.このため,今年度は北方の別ルートでより良好な試料を探索して分析を行った.しかし,このルートでも同様にD. katayamneの絶滅層準は完全な縞状層準にはなく,この種の絶滅過程を高精度で分析することはできなかった.一方,Denticulopsis okunoiの絶滅層準をターゲットとして、昨年度採取した富山県八尾地域の三谷泥岩部層と宮城県松島地域の大塚層の縞状珪藻質泥岩を分析を行ったが,こちらも河川工事や東日本大震災によってターゲットとした露頭が失われてしまったため,当初目指した研究目標を達成することはできなかった.ただし,中山層については,暖流系珪藻であるHemidiscus属において,祖先のH. cuneiformisから急速に進化し,生存期間が数千年以下の極めて短命な日本海固有の新種が存在することを明らかにすることができた.この種は,日本海への暖流の流入と停止に関連した複雑な古海洋変動によって進化した可能性が高く,異所的種分化の典型的な例として重要な意味を持っていると考えられる.

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 佐渡島羽茂地域の後期中新世海生珪藻化石2012

    • 著者名/発表者名
      柳沢幸夫
    • 雑誌名

      地質調査総合センター研究資料集

      巻: 568 ページ: 1-19

  • [雑誌論文] 佐渡島小木半島の中新世玄武岩層の年代―珪藻年代層序による再検討2012

    • 著者名/発表者名
      柳沢幸夫
    • 雑誌名

      地質調査総合センター研究資料集

      巻: 567 ページ: 1-19

  • [図書] 微化石 顕微鏡で見るプランクトン化石の世界  6.2北太平洋の珪藻化石層序の誕生から完成まで2012

    • 著者名/発表者名
      秋葉文雄・柳沢幸夫・谷村好洋
    • 総ページ数
      291-311
    • 出版者
      東海大学出版会

URL: 

公開日: 2014-07-24  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi