研究課題/領域番号 |
22540487
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
伴 雅雄 山形大学, 理学部, 教授 (50208724)
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研究分担者 |
加々島 慎一 山形大学, 理学部, 准教授 (70361243)
石川 尚人 京都大学, 大学院・人間環境学研究科, 教授 (30202964)
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キーワード | マグマの進化 / 安山岩 / 島弧 / 同位体比 / 古地磁気 / マグマ溜まり / 活火山 / 東北日本 |
研究概要 |
本研究は、蔵王火山について、【1】古地磁気年代測定を含む噴火史の精密化および系統的試料採取:(1-1)噴火史の精密化および系統的試料採取、(1-2)古地磁気年代測定、【2】高精度全岩および鉱物化学組成分析、岩石組織解析、【3】マグマ溜り進化の高精度解析を進め、最終的には、島弧安山岩質活火山のマグマ溜り進化モデルの構築・噴火予測を行うものである。以下に23年度の成果を記す。 【1】(1-1) : 【1】(1-1) : 13世紀以降の噴出物について補足調査を行うとともに、13世紀以前の噴出物の調査を行う。同時に、各噴火の推移に即した試料の系統的採取を行った。(1-2) : 13世紀以降の6回の噴火噴出物の既採取試料の残りおよび13世紀以前の噴出物の古地磁気の方位と磁力の測定を行った。その結果を、日本で得られている過去2千年間の地磁気の方位と磁力の変遷と比較し、各層準の年代決定を行った。得られた年代を火山灰層所学的に推定した年代とクロスチェックした。 【2】(2-1):溜り内のマグマの種類・配置・温度-圧力条件・マグマの混合-上昇過程を明らかにするために、噴出物の鏡下の観察・全岩化学組成・鉱物化学組成の系統的な分析を行った。13世紀以降の噴出物について分析をほぼ完了させた。(2-2):13世紀以降・以降の噴出物の同位体比分析を開始した。 【3】得られたデータを岩石学的に解析した結果、(A)浅部マグマ溜りの温度-圧力条件・固化度および組成の時間変化、(B)深部マグマの混合比や浅部マグマ溜り内での混合プロセス、(C)深部マグマの性質の変化を、蔵王山の13世紀以降の6回の噴火について得られたデータを基に考察を進め、成果を日本鉱物科学会、日本地質学会合同大会で発表した。また、13世紀以前の噴出物についてもデータをまとめ考察を開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は、蔵王火山について、【1】古地磁気年代測定を含む噴火史の精密化および系統的試料採取、【2】高精度全岩および鉱物化学組成分析、岩石組織解析、【3】マグマ溜り進化の高精度解析を進め、最終的には、島弧安山岩質活火山のマグマ溜り進化モデルの構築・噴火予測を行うものである。これまでに、13世紀以降の噴火について【1】~【3】をほぼ完了し、13世紀以降についても研究を進展させている。
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今後の研究の推進方策 |
本研究は、蔵王火山について、【1】古地磁気年代測定を含む噴火史の精密化および系統的試料採取、【2】高精度全岩および鉱物化学組成分析、岩石組織解析、【3】マグマ溜り進化の高精度解析を進め、最終的には、島弧安山岩質活火山のマグマ溜り進化モデルの構築・噴火予測を行うものである。これまでに、13世紀以降の噴火について【1】~【3】をほぼ完了し、13世紀以降についても研究が進んでいる。今後も当初の計画に従って研究を進める予定である。
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