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2012 年度 実績報告書

コンドリュール冷却速度多様性の研究

研究課題

研究課題/領域番号 22540490
研究機関東京大学

研究代表者

宮本 正道  東京大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (70107944)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード隕石 / 冷却速度 / 熱変成温度 / コンドリュール / 拡散 / 原始太陽系 / 化学的ゾーニング / カンラン石
研究概要

隕石中のコンドリュールの成因と冷却速度は、原始太陽系星雲モデルに重要な制限条件を与える。冷却速度については、結晶化実験生成物の形態等を、実際のそれと比較することで多くの研究がなされてきたが、この実験的方法では、冷却速度の「可能性」を示すだけで、実際のコンドリュールの冷却速度を示すものではない。本研究では、始原的隕石中のカンラン石の化学的ゾーニングを用い、結晶成長も考慮して、実際のコンドリュールの冷却速度を決定し、原始太陽系星雲モデル検証のための条件を提示する。さらに、母天体内で二次的な熱変成を受けた隕石についても、熱変成の温度と冷却速度を求め、隕石母天体モデルの検証も行う。
コンドリュール形成後、ほとんど変成を受けていない普通隕石と炭素質隕石のコンドリュール中のカンラン石のFe-Mgゾーニングを測定し、そのプロファイルデータを用い、拡散方程式と諸条件を数値的に解く方法で、コンドリュール生成時の冷却速度を求めた。同じ隕石中のいろいろなコンドリュールについての結果は0.7-2400 oC/hrと幅広い値であった。同じ隕石内のコンドリュールの冷却速度が非常に異なることから、原始太陽系星雲内で、多様な冷却速度でコンドリュールが形成され、その後、同一隕石として集積したという重要な結果を得た。これは、コンドリュール形成条件のみならず、原始太陽系星雲形成に制限条件を与えるものである。さらに、隕石母天体内での熱変成温度と冷却速度を求め、岩石学的タイプ3の最高熱変成温度が約600 oCであることを示した。
これらの計算に使用された一連のプログラムについて、多くの研究者が容易に使えるような新たなプログラムパッケージを作成し、その試用版を7-8名の研究者に試験的に配布し、意見の聴取後、パッケージを改定した。また、演算の高速化のため、並列化の試みも行った。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Burial depth of petrologic type 3 chondrites in the 26Al heated parent body2012

    • 著者名/発表者名
      Miyamoto, M.
    • 雑誌名

      Proc. 45th ISAS Lunar and Planetary Symposium

      巻: 45 ページ: 45-03_Miyamoto

  • [雑誌論文] Evidence for incipient alteration in amoeboid olivine aggregates from the ungrouped carbonaceous chondrite NWA 11522012

    • 著者名/発表者名
      Komatsu, M.
    • 雑誌名

      Antarctic Meteorites

      巻: XXXV ページ: 31-32

  • [雑誌論文] maximum temperature of parent-body thermal metamorphism for ALH77299 (H3.7) chondrite by analyzing Fe-Mg zoning of olivine2012

    • 著者名/発表者名
      Miyamoto, M.
    • 雑誌名

      Lunar and Planetary Science

      巻: XLII ページ: #1082

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公開日: 2014-07-24  

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