研究課題/領域番号 |
22540504
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
比村 治彦 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 准教授 (30311632)
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研究分担者 |
政宗 貞男 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (00157182)
三瓶 明希夫 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 助教 (90379066)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | ペニングトラップ / イオンプラズマ / 電子プラズマ / 2流体プラズマ / 拡張MHDモデル |
研究概要 |
現代プラズマ物理学のホットテーマの一つに拡張MHDプラズマモデルがある。このモデルに含まれている2流体プラズマでは、プラズマ中にスケール長が陽に現れてくる。そのために、このモデルを用いて観測データの説明が試みられているが、2流体モデルの妥当性を検証した実験例はない。本研究は、その2流体プラズマモデルの検証実験を行うための新しい実験装置の開発を目的として行われた。さらには、当初の研究目的をこえて、実際に正負2つの非中性プラズマを閉じ込めたときの閉じ込め特性に関する知見や、新装置で用いる画像計測器の開発に関する技術的ノウハウまでもが学術論文として公表されている。 本研究経費で開発された新装置は変形ペニングトラップ型となっており、直線型実験装置内部に正負2つのハーモニックポテンシャル井戸が、23個の中空型円筒電極群により作られる。これらポテンシャル井戸のそれぞれの底に、リチウムイオンプラズマと電子プラズマがエレクトロニクス的に完全制御されながら独立生成されるだけでなく、同時に閉じ込められる。これら2つのプラズマは互いに逆向きとなる自己電場を有しているため、磁力線の周りについては互いに逆向きとなるExB回転を行う一方、磁力線に平行方向には高速で動く電子に対して比較的遅いイオンの並進運動が生じている。つまり、互いに異なる流体運動を行っている電子流体とイオン流体が存在していることになる。プラズマ密度については、2流体プラズマの特性長とされるイオン表皮厚が実験装置と同程度となるよう調整されている。ここまでが本研究経費で達成された内容である。 本研究の次なる課題は、上記のように全く異なる流体運動を行っているリチウムイオンプラズマと電子プラズマをマージングさせることである。このとき、2流体と呼ばれるプラズマの中で実際にはどういう現象が現れるのか、実験的に初めて明らかにされる事になる。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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