2電子励起状態の崩壊ダイナミックスに対する半古典モデルを実験的に検証することを目的に、(i)準安定解離フラグメント H(2s)の放出角度・運動エネルギー分解断面積測定を新規に確立・実行し、加えて、(ii)申請者らが最近開発した(γ, 2γ)実験を行い、2電子励起状態としてはかつてないほど量子状態を限定した解離断面積を測定する。実験結果と半古典モデルによる計算とを比較検討することによりモデルの検証を行う計画である。装置開発はおおむね終了したが、東日本大震災の影響から、シングルバンチモードでの放射光パルスが得られなくなり、結果、研究の目的を達成することはできなかった。
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