研究概要 |
マンガンイオンを触媒活性中心に含む金属酵素の一つに、水2分子の酸素1分子への4電子酸化を触媒する酵素の中に酸素発生複合体(OEC)がある。OECは葉緑体の中にあり光合成の一部を担っている。OECによる触媒機構はまったく解明されておらず、実験と理論の両面から精力的に研究がなされている。我々は理論化学計算から、Kokサイクルとして提案されている五つの酸化状態であるS0, S1, S2, S3, S4の各状態の分子構造と電子状態を決定し、触媒機構を提案した。これによって、次世代のエネルギー源である酸素と水素を水分子から生成する装置開発へと繋がっていくことが期待される。
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