研究課題/領域番号 |
22550027
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研究機関 | 財団法人 高輝度光科学研究センター |
研究代表者 |
豊川 秀訓 財団法人 高輝度光科学研究センター, 制御・情報部門, 主幹研究員 (60344397)
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研究分担者 |
広野 等子 財団法人高輝度光科学研究センター, 制御・情報部門, 研究員 (90393313)
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キーワード | 放射光 / XAFS / 化学反応 / 2次元検出器 |
研究概要 |
本研究は、マイクロ秒オーダー間隔での連続計測が可能な高速・高空間分解能2次元型X線検出器を開発することをテーマの主軸とし、高い分解能をもつ時間・空間分解X線吸収微細構造分光法(XAFS法)を構築し、機能性物質・材料の一過性化学反応や、ナノメートルオーダーの3次元構造をもつ薄膜デバイスの相変化ダイナミクスを構造学的に解明することを目指す。 基礎となる検出器技術はハイブリッド型ピクセル検出器で、微細電極化された半導体ピクセルセンサーと読み出し用集積回路をインジウムバンプで接合して形成する。センサー部には、320ミクロン厚の高抵抗n型シリコン単結晶の全空乏層型シリコンウエハーを用い、碁盤の目状に陰極電極が75ミクロン間隔でアレイ化されている。読み出し集積回路には国際研究協力協定を結ぶスイスのパウル・シューラー研究所(PSI)で開発されたEIGER検出器用ASICを用いる。ASIC製造には0.25ミクロンUMCプロセスを用いる。 計画2年目の当該年度は、512×1024ピクセルのEIGER検出器実機製作し、その他、計測用研究に必要なハードウエアの整備を行った。XAFS法に関する計測環境は既に構築済みであり、最終年度になる次年度に高分解能時間・空間分解測定による実験を行う準備を完了させた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究テーマの主軸である高速・高分解能2次元型X線検出器を製作し、目標性能を達成させた。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度となる次年度はEIGER検出器を用いての時間・空間分解XAFS実験をSPring-8のBLO1B1ないしBL14B2で行い、機能性物質・材料の一過性化学反応や、ナノメートルオーダーの3次元構造をもつ薄膜デバイスの相変化ダイナミクスを構造学的に解明する新しい分析手法を開拓する。
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