研究概要 |
実施計画書に記載した通り、2-アミノフェニルケトンから容易に誘導できた2-(2-メトキシビニル)フェニルイソチオシアナート誘導体を、第二級アミンと反応させた後、濃ヨウ化水素酸で処理することによる、3-置換1-チオカルバモイルインドール誘導体の一般的合成法を開発した。本誘導体の初の有効な合成法である。 2-置換1-チオカルバモイルインドールの合成については、実施計画書通りには行かなかったが、2-メチルフェニルイソシアニドを2-(2-t-ブチキシカルボニロキシビニル)フェニルイソチオシアナート誘導体とし、第二級アミンと反応させた後、トリフルオロ酢酸で処理することにより、2-置換1-チオカルバモイルインドール誘導体を合成できることを見いだした。今後、一般性と限界について検討する予定である。 上記それぞれの6-アザ誘導体の合成には着手できなかったが、新規なリチウム化合物である2-リチオフェニルイソチオシアナートの発生に成功し、アルデヒド、ケトンとの反応による4H-3,1-ベンズオキサジン-2-チオン誘導体の一般的合成法を開発した。 また、2-(2-スルファニル-4H-3,1-ベンゾチアジン-4-イル)酢酸誘導体の合成法を開発した。
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