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2012 年度 実績報告書

新規な14族元素配位子を有する遷移金属錯体の創製と反応性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22550051
研究機関東北大学

研究代表者

坂場 裕之  東北大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (60162301)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワードタングステン錯体 / シリレン錯体 / ゲルミレン錯体 / アゴスティック相互作用 / ヒドロシラン / H/D交換反応
研究概要

以下に記す新規な14族元素配位子を有する錯体の合成,構造と反応性について研究した。
1)アセチリド-シリレンタングステン錯体に関する研究:以前研究したトルエン中でのアセチリド-シリレン錯体とアセトンとの反応では,シリレン(SiR2)とアセチリド(CCR')配位子の間にアセトンが挿入した-SiR2-O-CMe2-CR'C-骨格をもつ生成物が得られたが,今回アセトン中で反応を行ったところ,骨格転位が起こって-CMe2-O-SiR2-CR'C-骨格をもつ生成物が得られることを見出した。また低温で反応を行い,アセトンがη2配位した興味深い構造をもつ反応中間体の単離に成功するとともに,その二電子供与配位子に対する反応性についても検討した。
2)アセチリド-ゲルミレンタングステン錯体に関する研究:アセチリド-シリレン錯体と結合性および反応性を比較するために,対応する置換基をもつアセチリド-ゲルミレン錯体を合成した。結晶構造の比較から,アセチリド-ゲルミレン相互作用はアセチリド-シリレン相互作用に比べて弱いことが明らかになった。また,アセトンおよびDMAPとの反応について研究し,アセチリド-シリレン錯体が安定な付加体を与えるのに対し,アセチリド-ゲルミレン錯体は付加体との平衡混合物を形成することを見出した。
3)β-アゴスティックSi-H結合を有するシリルメチルタングステン錯体に関する研究:置換活性なメチル(ピリジン)タングステン錯体とt-BuMe2SiHとの反応によって,-CH2SiMe(t-Bu)H配位子のSi-Hが金属中心にアゴスティック相互作用している特異な構造をもつ錯体が得られることを見出した。重ベンゼン中でのこの錯体と三級アルキルシランの反応について検討し,ビス(シリル)ヒドリド錯体の生成やH/D交換反応が起こることを明らかにした。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Reactions of Tungsten Acetylide-Silylene Complexes with Pyridines: Direct Observation of Silylene/Silyl Migration in Tungsten Acetylide and Carbyne/Vinylidene Frameworks2012

    • 著者名/発表者名
      坂場裕之( 第一著者)
    • 雑誌名

      Organometallics

      巻: 31 ページ: 8172-8177

    • DOI

      10.1021/om300772c

    • 査読あり
  • [学会発表] アセチリド-シリレンタングステン錯体の構造と反応性に及ぼす置換基効果

    • 著者名/発表者名
      坂場裕之( 代表者)
    • 学会等名
      平成24年度化学系学協会東北大会
    • 発表場所
      秋田大学( 秋田県)
  • [学会発表] アセチリド-シリレンタングステン錯体とアセトンの反応に及ぼす置換基および溶媒効果

    • 著者名/発表者名
      坂場裕之( 代表者)
    • 学会等名
      日本化学会第93春季年会
    • 発表場所
      立命館大学( 滋賀県)

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公開日: 2014-07-24  

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