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2010 年度 実績報告書

長鎖分岐構造をもつ縮合系高分子の合成

研究課題

研究課題/領域番号 22550106
研究機関秋田大学

研究代表者

寺境 光俊  秋田大学, 工学資源学研究科, 教授 (70251618)

研究分担者 杉本 昌孝  山形大学, 理工学研究科, 准教授 (10361271)
川口 正剛  山形大学, 理工学研究科, 教授 (00204694)
松本 和也  秋田大学, 工学資源学研究科, 助教 (70467025)
キーワード長鎖分岐高分子 / 高分子合成 / 縮合系高分子 / ポリエーテルスルホン / ポリ乳酸 / 分子鎖絡み合い / 多分岐高分子
研究概要

高分子材料の力学特性は分子鎖の絡み合いによるところが大きく,直鎖高分子に少量の分岐点を導入した長鎖分岐高分子は線状高分子より高い分子鎖絡み合いが期待できる。これまですべての高分子鎖に均一に少量分岐点を導入することはできなかった。本研究ではAB_2型マクロモノマーの自己重縮合により従来不可能だったすべての分子鎖に分岐点を少量導入した長鎖分岐高分子を合成する。
平成22年度は芳香族ポリエーテル,ポリ乳酸を主鎖とする長鎖分岐高分子を合成し,特性解析を行った。芳香族ポリエーテルでは分岐密度が極めて高いハイパーブランチポリスルホンの合成と分岐度決定を行った。あらかじめ直鎖オリゴマーの合成を行い,重合停止剤としてAB_2型分岐成分を添加することでAB_2型マクロモノマーの合成を行った。AB_2型マクロモノマーの自己重縮合により長鎖分岐型ポリエーテルスルホンの合成を行った。長鎖分岐型ポリエーテルスルホンは分岐点間距離の増加とともに溶液粘性が高くなること,レオロジー測定により低周波数側のG'が直鎖高分子より高くなることが明らかとなった。分岐成分導入により分子鎖絡み合いが影響したと考えられる。ポリ乳酸では直鎖部分の重合度が10,20,30である分岐ポリ乳酸を合成した。重合度が十分高い分岐ポリ乳酸の合成自体が初めての成功例である。直鎖部分の重合度の増加とともに溶液粘性が高くなることが観察され,また,溶液中における流体力学的半径が分岐点間距離の増加ともに大きくなることが明らかとなった。直鎖部分の重合度を大きくすることで絡み合い点間分子量の前後でレオロジー特性がどのように変化するかについて検討中である。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2010 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (3件) 図書 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 分岐度を制御したハイパーブランチポリマーの合成2010

    • 著者名/発表者名
      寺境光俊, 松本和也
    • 雑誌名

      未来材料

      巻: 10 ページ: 33-38

  • [学会発表] 分岐点密度を制御した縮合系多分岐高分子の合成2010

    • 著者名/発表者名
      寺境光俊
    • 学会等名
      化学系学協会東北大会
    • 発表場所
      岩手大学
    • 年月日
      2010-09-26
  • [学会発表] AB2型マクロモノマーの重縮合による長鎖分岐型ポリエーテルスルホンの合成2010

    • 著者名/発表者名
      内田大介・甲斐拓也・松本和也・寺境光俊
    • 学会等名
      高分子討論会
    • 発表場所
      北海道大学
    • 年月日
      2010-09-16
  • [学会発表] ハイパーブランチポリエーテルスルホンの合成と特性解析2010

    • 著者名/発表者名
      春田悠貴・内田大介・寺境光俊
    • 学会等名
      高分子学会年次大会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2010-05-27
  • [図書] 新訂最新ポリイミドー基礎と応用-2010

    • 著者名/発表者名
      寺塊光俊
    • 総ページ数
      210-221
    • 出版者
      エヌティーエス
  • [図書] Hyperbranched Polymers2010

    • 著者名/発表者名
      Mitsutoshi Jikei, Masa-aki Kakimoto
    • 総ページ数
      27-77
    • 出版者
      John Wiley&Sons, Inc.
  • [備考]

    • URL

      http://www.ipc.akita-u.ac.jp/-mjikei/index.html

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公開日: 2012-07-19  

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