研究課題/領域番号 |
22550106
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
寺境 光俊 秋田大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70251618)
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研究分担者 |
川口 正剛 山形大学, 理工学研究科, 教授 (00204694)
杉本 昌隆 山形大学, 理工学研究科, 准教授 (10361271)
松本 和也 秋田大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (70467025)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 長鎖分岐高分子 / 高分子合成 / ハイパーブランチポリマー / AB2型マクロモノマー / ポリ乳酸 / 芳香族ポリアミド |
研究概要 |
分岐点は高分子材料の分子形態や力学特性に大きな影響を与えることが知られており,直鎖高分子に少量の分岐点を導入した長鎖分岐高分子は線状高分子より高い分子鎖絡み合いが期待できる。これまですべての高分子鎖に均一に少量分岐点を導入することはできなかった。本研究ではAB2型マクロモノマーの自己重縮合により従来不可能だったすべての分子鎖に分岐点を少量導入した長鎖分岐高分子を合成する。 平成24年度は芳香族ポリエーテル,ポリ乳酸、芳香族ポリアミド,ポリサルコシンについて、分岐点を導入した高分子の合成についての検討と平成22年度からの研究の取りまとめを行った。芳香族ポリエーテルでは新規AB2型モノマーの合成と自己重縮合によるハイパーブランチポリエーテルスルホンの合成について研究成果を論文にまとめた。重合に使用する塩基の違いが分岐度に影響を与えること,加熱により熱か今日することを見いだした。ポリ乳酸では分子量の異なるAB2型マクロモノマーを合成し,自己重縮合により多分岐ポリ乳酸を合成し分子特性解析を行った。光散乱実験を用いた分子形態検討により溶液中の分子半径がランダム分岐モデルに従うことを実験的に証明し論文にまとめた。芳香族ポリアミドでは連鎖重縮合により直鎖部分重合度を制御したAB2型マクロモノマーの合成に成功し,学会発表を行った。ポリサルコシンについて,AB2型開始剤による開環重合にてAB2型オリゴマーを合成し,学会発表を行った。 長鎖分岐高分子の研究はポリスチレンなどビニルモノマーを出発物質とした連鎖重合による高分子がほとんどであり,縮合系高分子に対する研究例は世界的にも少ない。分岐点間距離と分子鎖絡み合いについては未だ不明な点が多く,本研究を更に発展させることにより分岐点導入効果から得られる新知見が新材料の創製に結びつくことが期待される。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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