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本研究では、フラーレン-ジアミン付加体微粒子の反応機構の解明と粒径・形状・組成制御、付加体微粒子およびその集積体の構造と特性の相関の明確化、これらの新材料のデバイス応用を目的としている。これらのうち、平成22年度では特に付加体微粒子の反応機構の解明や、形状制御・組成制御に注力して検討を進めた。また、既に作成条件と付加体微粒子の形状などの相関が明確となっているフラーレン-ジアミン付加体微粒子を用いて、微粒子の集積体形成条件の探索を行った。
フラーレン類へのジアミン分子の付加により、種々のフラーレン-ジアミン付加体微粒子を得た。これらの形状や諸特性の評価を行い、続くデバイス応用に適した微粒子を得るための萌芽的な知見を得る事が出来た。その反応機構を解明するため、平成22年度の本研究費で購入した分光装置と光ファイバーを組み合わせて、反応系中の吸収波長変化を反応容器内外から追跡可能な測定系の構築を進めた。
さらに、機能性色素としてアミノ基を備えたポルフィリンを用い、フラーレンとの付加反応の可否について検討を行った。得られた微粒子の形状・組成や光化学特性からポルフィリン-フラーレン複合体微粒子の生成が示唆される結果を得た。
これらの微粒子の物性を評価するための手法として、透明電極表面に微粒子を担持する方法について検討を行った。具体的には、π電子系高分子との複合化や電場印加による電極への吸着などの方法が、電気化学特性を評価する方法として適していることが示された。
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