全固体の燃料電池やリチウム二次電池などの電解質として、無機ガラス形成物質や高分子固体電解質などが期待されている。NMRはプローブ核の拡散現象に敏感であり、一方DSC/DTAは試料のガラス転移、結晶化、相転移そして融解などの変化を検出できる技術である。我々のこれまで自作してきたNMRプローブやDSC/DTA装置の技術を統合し、同時測定可能なシステムを構築した。このシステムを用いてイオン液体を混合した高分子やガラス化する濃厚塩化リチウム水溶液など、プロトンやリチウムイオン伝導が期待される系に応用し、その物性が評価できることを確認した。
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