研究概要 |
水熱合成法を用い、(Gd,Eu)(OH)_3ナノロッドとナノチュウブの合成に成功した。合成条件(pHと温度)の調整によって産物の形態制御ができた。高い合成温度(>120℃)と高いpH(>9)はナノロッドの結晶を促進する。多結晶である水酸化物前駆体を600℃で仮焼すると単結晶(Gd,Eu)_2O_3ナノロッドとナノチュウブが得られる。254nmで励起すると、ナノチュウブがより良い蛍光強度を示す。水熱合成法を用い、温度100-160℃とpH~7の範囲で新型層状化合物である(Y_<1-x>Eu_x)_2(OH)_5NO_3・nH_2O(x=0-1)の六角形ナノ粒子(厚み:約90nm、辺長:約1μm)を得た。Euの量が増えると結晶水の量(η)が少なくなる。従って、Euの配位はC_<4v>からC_1へ変化する。結晶構造の変化から希土類層状化合物の螢光機構を初めて解明した。600℃で仮焼すると、前駆体粒子の形態を有する(Y_<1-x>Eu_x)_2O_3螢光体微粒子が得られる。Euの最適含有量は5-10at%である。均一沈殿法を用い、単一分散・球形の特徴を有する水酸化炭酸塩(Y,RE)(OH)CO_3・nH_2O(n=2-3,Ln=Sm,Eu,Tb,Dy,Ho,Er,Tm)微粒子の合成に成功した。同じRE^<3+>含有量でも、粒子の平均サイズがREの種類によって異なる(200-500nm)。その炭酸塩前駆体を600℃で仮焼すると、様々な螢光色を示す(Y,RE)_2O_3の球形螢光体微粒子が得られた。沈殿過程の元素分析による粒径への組成の影響が分かりました。
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