研究概要 |
均一沈殿法を用い、化学成分Ln(OH)CO3・nH2O (Ln=Y,Gd,Eu)を有する単一分散・球形微粒子の合成と粒径制御に成功した。また、球形微粒子の生成範囲を確定した。有機溶媒が各種希土類イオンの同時沈殿を促進することがわかった。塩基性炭酸塩前駆体の仮焼工程で単一分散・球形特徴を有する(Y,Gd)2O3:Eu3+蛍光体微粒子を得た。Gd3+からEu3+へのエネルギー移転を利用し、微粒子の蛍光強度を改善した。細かい蛍光体粒子はより強い蛍光を示すことが分かった。Gd3+の電気陰度性はY3+より低いため、Gd3+の含有量が増えると蛍光体の電荷移動遷移励起帯の中心はより長い波長に位置する。蛍光体微粒子の蛍光寿命はGd3+の含有量に関係なく、約1.5 msであることが分かった。
|