脱炭酸酵素による超臨界および高圧二酸化炭素を利用するカルボキシル化反応の開発

2012 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 22550139
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 環境関連化学
• 研究機関: 東京工業大学
• 研究代表者: 松田 知子 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 講師 (10319494)
• 研究分担者: 山中 理央 姫路獨協大学, 薬学部, 講師 (40454764)
• 研究期間 (年度): 2010 – 2012
• キーワード: グリーンケミストリー / 超臨界二酸化炭素

研究概要

CO2を反応物として用いる酵素反応を検討し、有用物質の合成法を見出すことを目的とする本研究において、まず、代表的な炭酸固定化反応関連酵素であるリンゴ酸酵素を、高圧CO2下で安定化させることに成功した。一方、他の要素に対して耐性のあるイソクエン酸脱水素酵素につき、発現系の構築に成功し、高圧CO2条件下で非常に安定性が高いことを確認した。この発現系で調整されたイソクエン酸脱水素酵素を用いたCO2固定化反応に成功し、加圧条件下において反応効率の改善を期待できる結果が得られた

研究成果

• [雑誌論文] T.Matsuda、Acetophenone reductase with extreme stability against a high concentration of organic compounds or an elevated temperature (2013)
  • 著者名/発表者名: T.Yamamoto, Y.Nakata, C.Cao, Y.Sugiyama, Y.Asanuma, S.Kanamaru
  • 雑誌名: Appl. Microbiol. Biotechnol 巻: (in press)
  • DOI: DOI:10.1007/s00253-013-4801-5
  • 査読あり
• [雑誌論文] Recent progress in biocatalysis using supercritical carbon dioxide (2013)
  • 著者名/発表者名: T.Matsuda
  • 雑誌名: J. Biosci. Bioeng 巻: 115 ページ: 233-241
  • DOI: DOI:10.1016/j.jbiosc.2012.10.002
  • 査読あり
• [雑誌論文] 超臨界二酸化炭素中での微生物酵素による合成反応の開発 (2011)
  • 著者名/発表者名: 松田知子
  • 雑誌名: 科研費NEWS、文部科学省日本学術振興会 巻: 4巻 ページ: 11-11
• [雑誌論文] Stabilization of pyruvate decarboxylase under pressurized carbon dioxide and water biphasic system (2010)
  • 著者名/発表者名: T.Matsuda, K.Nakayama, T.Abe,M.Mukouyama
  • 雑誌名: Biocatal. Biotrans 巻: Vol.28 ページ: 167-171
  • 査読あり
• [雑誌論文] 超臨界二酸化炭素と酵素を利用する有用化合物質の合成 (2010)
  • 著者名/発表者名: 松田知子
  • 雑誌名: 生物工学 巻: 88巻 ページ: 516-519
• [雑誌論文] 超臨界CO2中での酵素を用いる有機合成反応の開発 (2010)
  • 著者名/発表者名: 松田知子
  • 雑誌名: 未来材料 巻: 10巻 ページ: 27-32
• [学会発表] Fusarium sp.による新規Baeyer-Villiger酸化反応の開発 (2013)
  • 著者名/発表者名: 河口のぞみ、松田知子
  • 学会等名: 日本化学会
  • 発表場所: 立命館大学(滋賀)
  • 年月日: 2013-03-24
• [学会発表] Fusarium sp.による新規バイヤービリガー酸化反応の補助溶媒の検討 (2013)
  • 著者名/発表者名: 増田彩花、松田知子
  • 学会等名: 日本化学会
  • 発表場所: 立命館大学(滋賀)
  • 年月日: 2013-03-22
• [学会発表] Fusarium sp.によ るシクロペンタノン誘導体のバイヤービリガー酸化反応の検討 (2013)
  • 著者名/発表者名: 田邊知史、松田知子
  • 学会等名: 日本化学会
  • 発表場所: 立命館大学(滋賀)
  • 年月日: 2013-03-22
• [学会発表] アセトフェノン還元酵素を用いた不斉合成反応の開発 (2013)
  • 著者名/発表者名: 山本拓郎、松田知子
  • 学会等名: 日本化学会
  • 発表場所: 立命館大学(滋賀)
  • 年月日: 2013-03-22
• [学会発表] Geotrichum candidumNBRC 4597 由来新規アセトフェノン還元酵素 を用いた光学活性エポキシド合成系の開発 (2013)
  • 著者名/発表者名: 杉山陽祐、松田知子
  • 学会等名: 日本化学会
  • 発表場所: 立命館大学(滋賀)
  • 年月日: 2013-03-22
• [学会発表] アセトフェノン還元酵素によるα-クロロケトンの不斉還元反応の開発 (2012)
  • 著者名/発表者名: 杉山陽祐、松田知子
  • 学会等名: 生体触媒化学シンポジウム
  • 発表場所: 富山県民会館(富山)
  • 年月日: 2012-11-29
• [学会発表] アセトフェノン還元酵素を用いた不斉合成反応の開発 (2012)
  • 著者名/発表者名: 山本拓郎、松田知子
  • 学会等名: 生体触媒化学シンポジウム
  • 発表場所: 富山県民会館(富山)
  • 年月日: 2012-11-29
• [学会発表] Fusarium sp.による新規バイヤービリガー酸化反応の開発(1)スクリーニング、培養条件、および反応条件の検討 (2012)
  • 著者名/発表者名: 河口のぞみ、松田知子
  • 学会等名: 生体触媒化学シンポジウム
  • 発表場所: 富山県民会館(富山)
  • 年月日: 2012-11-29
• [学会発表] Fusarium sp.による新規バイヤービリガー酸化反応の開発(2)補助溶媒の検討 (2012)
  • 著者名/発表者名: 増田彩花、松田知子
  • 学会等名: 生体触媒化学シンポジウム
  • 発表場所: 富山県民会館(富山)
  • 年月日: 2012-11-29
• [学会発表] Fusarium sp.による新規バイヤービリガー酸化反応の開発(3)シクロペンタノン誘導体の反応 (2012)
  • 著者名/発表者名: 田邉知史、松田知子
  • 学会等名: 生体触媒化学シンポジウム
  • 発表場所: 富山県民会館(富山)
  • 年月日: 2012-11-29
• [学会発表] Geotrichum candidum NBRC 4597 由来新規アセトフェノン還元酵素の発現系構築、精製及び性質検討 (2012)
  • 著者名/発表者名: 山本拓郎、松田知子
  • 学会等名: 日本化学会
  • 発表場所: 慶應義塾大学(神奈川)
  • 年月日: 2012-03-25
• [学会発表] Purification and characterization of fluorinated ketone reductases with excellent enantioselectivity from Geotrichum candidum (2011)
  • 著者名/発表者名: 曹晨、松田知子
  • 学会等名: 生体触媒化学シンポジウム
  • 発表場所: 慶応義塾大学(東京)
  • 年月日: 2011-12-22
• [学会発表] Geotrichum candidum NBRC 4597 由来新規アセトフェノン還元酵素の遺伝子クローニングと発現系の構築 (2011)
  • 著者名/発表者名: 山本拓郎、松田知子
  • 学会等名: 生体触媒化学シンポジウム
  • 発表場所: 慶応義塾大学(東京)
  • 年月日: 2011-12-22
• [学会発表] 生体触媒を用いた新規Baeyer-Villiger酸化反応の開発 (2011)
  • 著者名/発表者名: 河口のぞみ、松田知子
  • 学会等名: 生体触媒化学シンポジウム
  • 発表場所: 慶応義塾大学(東京)
  • 年月日: 2011-12-22
• [学会発表] Overexpression of malate dehydrogenase for development of carbon dioxide fixation reaction (2010)
  • 著者名/発表者名: 浅沼慶尚、松田知子
  • 学会等名: 2010環太平洋国際会議
  • 発表場所: ハワイコンベンションセン ター
  • 年月日: 20101215-20
• [学会発表] Purification and characterization of reductases with excellent enantioselectivity from Geotrichum candidum (2010)
  • 著者名/発表者名: 曹晨、松田知子
  • 学会等名: 2010環太平洋国際会議
  • 発表場所: ハワイコンベンションセンター
  • 年月日: 20101215-20
• [学会発表] Geotrichum candidum由来の高い立体選択性を有する還元酵素の単離精製及び諸性質の解明 (2010)
  • 著者名/発表者名: 曹晨、松田知子
  • 学会等名: 生体触媒化学シンポジウム
  • 発表場所: グランシップ静岡
  • 年月日: 20100923-24
• [学会発表] 超臨界二酸化炭素を利用する酵素反応の開発 (2010)
  • 著者名/発表者名: 松田知子
  • 学会等名: 化学工学会超臨界流体部会サマースクール
  • 発表場所: ニューフジヤホテル(静岡)
  • 年月日: 20100823-24
• [図書] 新しい溶媒を用いた有機合成12節超臨界二酸化炭素を溶媒に用いた酵素反応 (2013)
  • 著者名/発表者名: 松田知子
  • 総ページ数: 109-119
  • 出版者: S&T出版株式会社
• [図書] In Catalytic methods in asymmetric synthesis: advanced materials, techniques, and applications (2011)
  • 著者名/発表者名: T. Matsuda、Wiley
  • 総ページ数: 373-390
  • 出版者: New Jersey
• [図書] 生命理工系のための大学院基礎講座-有機化学 (2011)
  • 著者名/発表者名: 松田知子
  • 総ページ数: 91-109
  • 出版者: 東京工業大学出版会
• [図書] 酵素利用技術体系(小宮山眞監修) (2010)
  • 著者名/発表者名: 松田知子
  • 総ページ数: 328-332
  • 出版者: エヌ・ティー・エス