研究課題
1. Tgr regulonからの新型耐熱性α多糖加水分解酵素の同定本年度はTgr regulonに存在する機能未知遺伝子であるTK1743に着目し、その機能解明を進めた。TK1743は糖質添加時およびTgr遺伝子破壊株でその転写量が増大すること、およびTK1743遺伝子産物はGH57 familyに属する新規タンパク質であることから、糖質代謝との関連が期待された。TK1743組換タンパク質を大腸菌を用いて調製し、熱処理および各種クロマトグラフィーを用いて、SDS-PAGE上で単一バンドになるまで精製を行った。精製後の組換えタンパク質を用いて、各種の糖基質を用いて活性測定を行った。その結果、TK1743タンパク質はマルトトリオース以上のマルトオリゴ糖を基質として、その非還元末端より2糖単位で加水分解反応を行う、βアミラーゼ活性を有することが判明した。本酵素は特にマルトトリオースに対して、非常に高い活性を有することが明らかとなった。2. ペントース代謝関連regulonの転写制御因子の同定T.kodakarensisのAMP再利用経路に属する酵素RubisCOの遺伝子発現制御に関わる転写制御因子の同定を進めている。本年度はその準備段階として、ゲノム情報よりT.kodakarensisの転写制御因子と考えられる約80種の遺伝子を選択し、これらの全遺伝子産物を大腸菌を用いた無細胞翻訳系で合成した転写制御因子ライブラリーを構築した。
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PROTEINS : Structure, Function, and Bioinformatics
巻: 79 ページ: 547-557
http://www.sbchem.kyoto-u.ac.jp/atomi-lab/