精製したTK1136タンパク質に対して、様々なα多糖やp-Nitrophenyl基等の吸光基で修飾された糖基質など、総計40種類の基質と反応させ、その糖加水分解活性・糖転移活性をTLC解析で観察した。しかしながら、これまでに明確な活性を確認するには至っていない。 続いてTK1136遺伝子破壊株を作製した。作成した遺伝子破壊ベクターを用いて、T. kodakarensis KUW1株を形質転換し、ウラシル非要求性を指標として、シングルクロスオーバー相同組換株を単離した。その後、5-フルオロオロチン酸耐性を指標とした単離により、pyrFマーカー脱離して本ORFのみがゲノムより除去された遺伝子破壊株を得た。この遺伝子破壊株の生育が培地中に含まれる炭素源により異なるかを調べるために、基本培地(人工海水塩に酵母エキスとトリプトンを添加)にピルビン酸ナトリウムを添加した培地と、基本培地にマルトデキストリンを添加した培地でそれぞれ生育測定を行った。その結果、TK1136破壊株はどちらの条件でもホスト株と同様に生育し、明確な差は観察されなかった。
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