研究課題/領域番号 |
22550172
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
井上 雅博 群馬大学, 先端科学研究指導者育成ユニット, 講師 (60291449)
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研究分担者 |
牟田 浩明 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (60362670)
林 大和 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60396455)
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研究期間 (年度) |
2010-10-20 – 2013-03-31
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キーワード | E-テキスタイル / 導電インク / 伸縮性導体 / 印刷工法 / 生体信号計測 |
研究概要 |
E-テキスタイルの新しい製造方法として印刷工法の適用を検討した.布地に電子回路を印刷形成するための伸縮性導体インクを調整した.このインクはアクリル系あるいはウレタン系バインダにAgあるいはCフィラーを添加したものであり,フィラーに適切な表面処理を施すことによりスクリーン印刷に使用可能なインクを作製することができた.これらのインクは80~100℃の熱処理で硬化可能であり,布地に伸縮性電子回路を直接印刷することに成功した.これらのインクにより作製した配線の電気抵抗率は20~200μΩcmであり,生体信号測定に使用するためには十分低い値であった. 実際に使用可能な電子回路を作るためには配線部の導電性だけでなく,配線間の電気的絶縁性を確保することも重要である.そこで,本研究では伸縮性絶縁インクの検討も行った.人が電子回路を印刷形成した衣服を着用することを考えると,発汗等により電子回路部が濡れることを想定する必要がある.その場合,電解質を含む水で配線間が濡れるため,イオン伝導による絶縁破壊が発生する可能性がある.吸水性の小さな絶縁性インクを使用して絶縁保護層を形成することでこの絶縁破壊現象を防止できることが明らかになった. 伸縮性絶縁インクと伸縮性導電インクを用いた重ね刷り印刷により,市販のT-シャツや肌着に生体信号計測用電子回路を形成した.この回路の端部に携帯型計測器ユニットを接続しパソコンへ無線通信することにより,健常者の心電をモニタリングする実証実験に成功した.その際,発汗等により衣服が濡れた場合でも心電測定は可能であった.また,印刷配線が伸縮した場合でもノイズの混入がきわめて小さいことも明らかとなった.
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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