研究課題/領域番号 |
22550173
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研究機関 | 東京工科大学 |
研究代表者 |
柴田 雅史 東京工科大学, 応用生物学部, 教授 (00513657)
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研究分担者 |
高木 克彦 (財)神奈川科学技術アカデミー, その他, 研究顧問 (60023264)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 光スイッチ / ナノ細孔体 / フォトクロミズム / アントシアニン / ヒドロキシメトキシカルコン / メソポーラスシリカ |
研究概要 |
合成アントシアニン色素であるヒドロキシメトキシカルコン(HMC色素)を、細孔内修飾したメソポーラスシリカ(MPS)と複合化する研究をすすめている。HMC色素は、低環境負荷であることのみならず生体に対する高い安全性が期待できるフォトクロミック色素であるが、光や熱に対する安定性が低く、またドライ条件ではフォトクロミック性能が発現しない(水などの溶媒が必要)という欠点を有している。本研究は、MPS細孔中の固体酸性状態(MPS骨格への金属の導入)、細孔内表面の親水性・疎水性バランスの制御、細孔構造などの因子を緻密に制御した上で色素と複合化することにより、上記欠点の克服を図ることを目的とする。 本年度は、前年度までの成果であるMPSへの色素吸着条件および得られた複合体が可逆的な光着消色(紫外線A波照射による着色と遮光条件での経時消色)をおこす条件の検討結果をもとに、より産業的実用性を高める検討をおこない以下の成果を得た。 1.色素吸着量を向上させるために必要なMPSへの金属(AlやFe)導入手法として、一般的に用いられているMPS合成時の金属塩添加に代わる、より効率的で実用性の高い調製方法を検討した。その結果、格子欠陥が多くなる水熱合成条件で金属フリーのMPSをまず合成し、これを金属塩溶液と混合処理することでFeなどの金属をMPS格子中に多量かつ安定に導入できることを見いだした。 2.従来より検討をしている遮光条件での経時消色に加えて、紫外線C波を照射することによる短時間消色方法について検討した。その結果、細孔形成剤である界面活性剤の除去を溶媒法でおこなったMPSを用いて複合体を調製することで、紫外線A波照射による着色、紫外線C波による消色の着消色サイクルを発現できることを見いだした。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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