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2010 年度 実績報告書

透析膜によるアンミン錯体からの酸化物ナノ粒子生成制御と精密積層構造作製

研究課題

研究課題/領域番号 22550178
研究機関千葉大学

研究代表者

上川 直文  千葉大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (60282448)

キーワードナノ粒子 / 解膠 / 酸化チタン / 硫化物蛍光体 / 層状複水酸化物
研究概要

本年度の研究成果を大きくまとめると、以下の3つの結果にまとめることができる。
1.透析膜を利用した酸化物ナノ粒子のH_20中での安定分散系の調製法の開発:遷移金属イオンに対して強く配位し、粒子成長速度の制御と分散の安定性を高める働きのあるエチレングリコールにチタンアルコキシドや遷移金属硝酸塩を溶解した後、加水分解反応開始剤としてNH_3水溶液を加え透析膜からなるチューブ状セルに入れた。この透析セルをpHを一定にしたH_20中に浸漬することで、セル中のTiO_2ナノ粒子密度を一定に保持し、セル内のpHおよび塩類濃度をセルを浸漬した水溶液濃度により制御しTiO_2ナノ粒子のH_20中分散ゾルの合成を可能にした。この方法により得られたTiO_2ナノ粒子は、表面にチタン酸様構造を有しており陽イオン性色素に対する高い選択的吸着特性と高比表面積を有していることを明らかにした。
2.液相合成法におけるドーピング手法の検討のためのMn^<2+>ドープZnSナノ粒子およびCu^<2+>ドープZnSナノ粒子分散ゾルの合成法の開発:Zn^<2+>イオンとCu^<2->イオンまたはMn^<2+>イオンが共存する水溶液にクエン酸イオンを初めとしたヒドロキシカルボン酸イオンを共存させた状態で沈殿剤として硫化物イオンを加え、得られた硫化物沈殿をエチレングリコールとH_20の混合溶液中に分散し75℃にて24h静置することで、硫化物沈殿が自発的に解膠し、得られたナノ粒子はドーピングに由来する蛍光発光特性を示した。
3.Zn^<2+>-M^<3+>(M=Al,Ga)系層状複水酸化物ナノ粒子分散溶液の合成:金属硝酸塩のエチレングリコール溶液にエチレンジアミンを初めとするアミン水溶液やアンモニア水を加え75℃,24h静置することで、凝集の無い層状復水酸化物ナノシート粒子が生成することを明らかにした。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Characterization of oxides obtained by heating a mixture of peroxoniobic acid and peroxotitanic acid2011

    • 著者名/発表者名
      上川直文, 大澤祐介, 小島隆, 掛川一幸
    • 雑誌名

      Dalton Transaction

      巻: VOL.40 ページ: 1817-1822

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Synthesis of stable sol of ZnS nanoparticles by heating the mixture of ZnS precipitate and ethylene glycol2010

    • 著者名/発表者名
      上川直文, 松本貴彬, 小島隆, 掛川一幸
    • 雑誌名

      Colloids and Surfaces A : Physicochemical and Eng ineering Aspects

      巻: VOL.361 ページ: 132-137

    • 査読あり
  • [学会発表] チタンアルコキシドとNH_3水を用いた安定なTiO_2ナノ粒子分散ゾルの合成と選択的色素吸着特性の検討2011

    • 著者名/発表者名
      上川直文,遠藤直哉,小島隆,掛川一幸
    • 学会等名
      第49回セラミックス基礎科学討論会
    • 発表場所
      岡山コンベンションセンター
    • 年月日
      2011-01-11

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公開日: 2012-07-19  

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