研究概要 |
1. 1軸角速度センサの構造の吟味とその寸法決定 2軸角速度センサに組み込み可能な構造を持つ横置き型平面1軸角速度センサとして,4脚音さ及び3脚音さ構造を取り上げ、これらの支持固定部となる底部端の振動変位を有限要素法解析し,その極小となる各部寸法値を明らかにした。加速度センサに角速度センサを組み込むことは,加速度センサの質量部を削って,そこに角速度センサを組み込むことになるので,結果的に加速度センサの質量が減ってその感度を低減させることに当たる。このため,可能な限り小型化の可能な角速度センサの構造が必要であり,引き続き新構造の考案を行いたい。 2. 2軸加速度センサの寸法決定 (1) 既に設計した2軸加速度センサを試作して実験したところ,他軸方向の不要出力がわずか現れることが判明した。この不要出力が現れないようにするには,センサの重心を移動させる必要のあることが有限要素法解析により明らかになった。この結果を踏まえ,改良型センサの試作実験を行ったところ,問題となった不要出力が著しく低減されることが実験的にも確認された。 (2) 前述の4脚音さ及び3脚音さ構造の角速度センサを加速度センサに組み入れるために,質量部に空所を設けた2軸加速度センサの設計を行った。この場合,前述の不要出力が低減され得る設計がもちろん必要となる。この空所を可能な限り小さくする検討が,引き続き必要であることが分かった。 (3) 本研究に役立てるために,この種の加速度センサに使用可能な各種横振動子構造について,それらの長短を有限要素法解析により明確にし,実験的に検証した。
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