研究課題/領域番号 |
22560068
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研究機関 | 龍谷大学 |
研究代表者 |
松木平 淳太 龍谷大学, 理工学部, 教授 (60231594)
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キーワード | セルオートマトン / 超離散 / Max-Plus / 粒子系 |
研究概要 |
3近傍セルオートマトンモデルであるルール184は、0,1パターンにおける1の数を保存するルールであり、交通流モデルとしてよく研究されているモデルである。また、このモデルが解の初期値に依らない漸近挙動を示すことは、Max-Plus解析の手法を用いて示すことができる。4近傍セルオートマトンモデルにおいても1の数を保存する粒子的なセルオートマトンの存在は知られているが、我々は論文「Max-plus analysis on some binary particle systems」において、すべての4近傍粒子系セルオートマトンに対するMax-Plus表現を発見し、それらを超離散Cole-Hopf変換することによって漸近解析に成功した。具体的にはCole-Hopf変換されたMax-Plus方程式に対する漸近解の一般式を発見し、それらが漸近的な解になっていることを証明した。今年度は、この論文の手法をさらに5近傍セルオートマトンモデルに適用し、基本図のあるタイプのものに関して、Max-Plus表現およびCole-Hopf変換されたMax-Plus方程式を得ることに成功した。これらの結果より、一般の近傍数のセルオートマトンに関しても本手法を適用していくことが大いに期待できる。また、この論文で使われたMax-Plus解析における関係式は、超離散の観点からも興味深いものであり、数理的に新しい理論への発展性も期待できる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
粒子セルオートマトンに関して、今後の発展が期待できる新たな発見があり、すでに論文1編を発表している。また、さらに追加の結果を論文2編にまとめる予定であり、おおむね順調に進展していると判断する。
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今後の研究の推進方策 |
今後、任意の近傍数の粒子セルオートマトンに向けて研究を進め、数理的な一般論を構築していく予定である。その際には超離散化の手法の拡張も視野に入れて研究を進めていく。
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