研究課題
工学におけるCAEには有限要素法が主に使用されているが,メッシュ作成の問題がある.有限要素法と同様に境界要素法においても,非線形問題,不均質問題や物体力分布がある場合ではメッシュが必要になる.メッシュが不用なメッシュレス三重相反境界要素法の実用化のために,平成24年度は三次元非定常熱応力解析,任意荷重分布および熱曲げ荷重を伴う薄板変形解析,傾斜機能材の軸対称定伝導常解析の研究を主に行った.三次元非定常熱応力解析に関する成果をチェコで開催された国際会議BETEQ 2012で発表した.また,遠心力を伴う弾塑性解析に関する研究はウィーンで開催された国際会議ECCOMAS2012で発表した.不均質材の三次元熱伝導解析に関する研究は,神戸で開催された国際会議ICOMS2012で発表した.これらに関する論文は学術誌“Engineering Analysis with Boundary Elements”に3編掲載された.また,非定常熱応力解析に関する論文は国際会議BETEQ 2012 のセレクト論文として“Computer Modeling in Engineering & Sciences”に掲載された.国内の学会発表は3件行った.その内容は,“三重相反境界要素法による遠心力を伴うメッシュレス三次元弾塑性解析”,”三重相反境界要素法による薄板のメッシュレス熱変形解析“,”冷間鍛造用金型設計システムの開発“である.三重相反境界要素法を使用した”冷間鍛造用金型設計システムの開発“を行った.使用者は計算に使用される理論を意識せずに,三重相反境界要素法を使用している実用的システムの開発を試みた.未発表であるが,三次元移流拡散解析に関する成果は,H25年度に発表を予定している.その他,不均質材のメッシュレス非定常熱伝導解析や応力解析は,研究途上である.
3: やや遅れている
論文誌に,初年度3編,2年度4編,3年度3編の論文が掲載され,国際会議に初年度1回,2年度2回,3年度3回発表した.しかし,使用者が計算に使用される理論を意識せずに,三重相反境界要素法を使用している冷間鍛造用金型設計システムの開発を試みたが,プリプロセッサの作成に時間がかかってしまい,未完成である.また、不均質材への応用が一部分しか出来ていない。
H25年度が,最終年度となるので研究途上の不均質材のメッシュレス非定常熱伝導解析や応力解析,三次元非定常熱弾塑性解析,メッシュレス凝固,メッシュレスねじり解析,メッシュレス大変形解析を完成させ,論文誌になるべく早い時期に投稿したい.
すべて 2013 2012 その他
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (6件) 備考 (2件)
Engineering Analysis with Boundary Elements
巻: Vol.37, No.2 ページ: 116-127
10.1016/j.enganabound.2012.09.002
巻: 37 ページ: 336-347
http://dx/doi.org/10.1016/j.enganabound.2012.10.0006
巻: 36 ページ: 772-778
http://dx/doi.org/10.1016/j.enganabound.2011.10.0008
http://www.mec.kindai.ac.jp/mech/lab/ochiai/index.htm
http://rais.itp.kindai.ac.jp/researchdb/