研究課題/領域番号 |
22560160
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
木綿 隆弘 金沢大学, 機械工学系, 教授 (40225107)
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研究分担者 |
木村 繁男 金沢大学, 環日本海域環境研究センター, 教授 (70272953)
小松 信義 金沢大学, 機械工学系, 助教 (20436827)
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キーワード | 噴流 / 円形ノズル / 平面ノズル / 同軸ノズル / 乱流混合 / 流れの制御 / 流体計測 / 数値シミュレーション |
研究概要 |
本研究では、円形や平面噴流出口直前のノズル内部に縮小または拡大する小さな有限長ノズル(偏向板または偏向リング)を設置することで、簡易的に速度差を有する同軸噴流を形成させて、噴出後のジェットの拡散とエントレインメントを制御するデバイスの研究開発を行うことを目的としている。今年度は先ず、平行なリングを着けた状態である同軸円形噴流の比較的低いレイノルズ数領域での3次元数値シミュレーションをFLUENTを用いて行い、さらに粒子画像流速測定法による水槽実験との比較を行い、渦構造が軸対称モードとヘリカルモードに変化する速度比と2つのモードの渦構造が噴流流れ場に及ぼす影響を明らかにした。次に、平面噴流出口直前のノズル内部に縮小または拡大する小さな有限長のノズルを設置した場合の平面噴流に関しての流れ場計測を空気噴流で行った。その結果、ノズル内部に偏向板を設置することで簡易的に速度差を生じさせ、流れ特性を変化させること。拡大偏向板を設置した平面噴流は、せん断層内の渦が強まり、上流で混合・拡散が促進されること。縮小偏向板を設置した平面噴流は,内側噴流にポテンシャルコアが形成され、ノズル出口近くでのせん断層内の渦が弱まり、混合・拡散が抑制されることを実験から明らかにした。さらに、円形噴流出口直前のノズル内部に縮小または拡大する小さな有限長のノズルを設置した場合の円形噴流に関しての流れ場計測を空気噴流で行い、同様な結果が得られた。そして、実験と同様な条件において標準k-ε乱流モデルによる軸対称の数値シミュレーションを行い、速度分布の実験結果との一致が見られ、流れ場の混合拡散の様子を明らかにした。以上の研究成果は、日本機械学会や関連の国際会議の講演会で報告し、Journal of Fluid Science and Technologyに掲載される。
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