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気泡を含む工業機器・システムの設計・開発を支援できる数値予測手法の高精度化が望まれている.本研究では、瞬時局所速度と速度勾配を同時計測できるフォトブリーチング分子タグ法を用いて、気泡を含む流れ場内の乱流特性を詳細に把握し、乱れエネルギ輸送方程式の各項に及ぼす気泡の影響を調べるとともに、気泡が液相乱れに及ぼす影響をモデル化し、気泡乱流の数値予測精度を向上することを目的とする。
本年度は、以下の内容を実施した。1)鉛直矩形管内において発達した気泡流を実現できる実験装置を製作し、現行計測システムを用いてサブミリバブルが誘起した乱れとせん断流誘起乱れが共存する流れ場を対象に平均速度場、乱れ、乱流エネルギ、レイノルズ応力輸送方程式中の各項の計測を行った。この際、実験データ分析時に不可欠な単相流における乱れエネルギ収支も測定した。また、実験データを用いてサブミリサイズの気泡による乱流変調を調べた。2)現在の計測手法の撮影レンズ系、レーザシート光学系、タグ生成光学系を改良し、乱れエネルギ収支評価精度を高めるとともに、DNSデータベースと本計測手法により計測結果の比較から計測精度を検証した。3)乱流モデルを用いた数値計算と実験結果と比較するために用いる基盤数値計算コードを構築した。また、単相流に対して本数値計算コードが妥当な解を与えることを確認した。4)本数値計算コードに既存の気泡乱流モデルを導入し、実験データとの比較から、既存気泡乱流モデルの性能を調べた。
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