研究課題/領域番号 |
22560191
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
木村 繁男 金沢大学, 環日本海域環境研究センター, 教授 (70272953)
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研究分担者 |
木綿 隆弘 金沢大学, 機械工学系, 教授 (40225107)
小松 信義 金沢大学, 機械工学系, 助教 (20436827)
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キーワード | 凝固 / 対流熱伝達 / 二重拡散 / 自然対流 / 偏析 |
研究概要 |
合金系融液からの固相の析出は、種々の材料の製造や開発研究に必要とされる基幹的な工業技術である。そのプロセスは一般に極めて複雑であるが、特に固相成長速度の違いにより実に多様な組織を持つ合金固相が出現することが知られている。本研究は伝熱工学的手法に基礎を置いたアプローチにより、冷却面温度を能動的に制御し、固液界面における固相の成長速度、固液界面前方融液中の溶質濃度分布を変化させ、意図するミクロ・マクロ偏析組織の位置を自在に設計し発現させるための基礎技術確立を目的とするものである。本研究成果は新規な機能性複合材料開発のための革新的製造技術につながるものである。 平成22年度は、実験装置の製作と計測手法の確立を行う。実験装置は光学的観察に便利なようにアクリルを用いて製作した。冷却面温度と遠方温度の制御には、温度調節がしやすくかつ比較的大きな容量を有する水冷式カスケード構成プレート温調ユニットを組み込んだペルティエ素子型温調器を用いる予定であったが、価格の関係で通常の温調付き冷凍器を用いることにした。この冷凍器でも、制限はあるが温度制御は可能であることを確認した。本年度は単成分融液(蒸留水)からの凝固層の析出実験を行い、冷却面温度を制御することにより凝固を一定速度で進行させることが出来ることを検証した。 固相及び液相内での温度分布と濃度分布が一次元的であると近似した一次元モデルを境界固定法を用いて定式化した。この一次元モデルを用いて、固相成長速度が一定となる冷却面温度の履歴を予測することができた。また、その冷却面温度履歴を用いて、凝固が一定速度で進行することを実験的に検証することができた。
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